デブは地球を救う、デブがレンタルできる「デブカリ」とは?

2021.5.18 21:15

100kg以上のデブを借りられる「デブカリ」がスタート、中央がマイコー横尾社長

(写真4枚)

「デブ」はポジティブワード、幸せや癒やしを与えたい

「デブをレンタルできる!?」そんな耳を疑うような新サービスが、大阪で4月からスタートした。SNSやメディアなどでも徐々に話題になっているが、実際のところ、ホントに需要はあるのだろうか? 発起人のマイコー横尾社長に話を訊いてみた(この記事を読む前に、「デブ」はあくまでポジティブワードをして扱っていることをご理解いただきたい)。

マイコー社長が起ち上げたサービス「デブカリ」は、日本各地で登録されているデブたちをレンタルできるサービスだ。運営主体は大きいサイズのメンズ服を扱うアパレルショップ「QZILLA(クジラ)」で、マイコー社長はプロモーションの一環として起ち上げたという。1時間・2000円で、悩み相談・力仕事・掃除はもちろん、モデル、お店への同行、ただただ癒やされたい、などなど。100kg以上の登録者がさまざまなリクエストに応えてくれるという。

起ち上げのきっかけについてマイコー社長は、「デブが自分らしく、活躍できる場を作りたいと思い始めました。デブの存在がプラスイメージになるような。例えば、料理でも痩せてガリガリの人より、デブがおいしそうに食べている方が説得力があるじゃないですか。デブは幸せや癒やしを与える、となるようにイメージを変えたいんです」と力説する。

前向きな「デブ」が、暗い雰囲気漂う日本を救う!

しかしながら、テスト期間には困った事態も起きたという。「オープン前のテスト期間に、このサービスが同性愛者の方たちの間で広まったんです。一気に登録者数が増えて、出会いの場になって。急いで規約や登録条件を改定しました」とマイコー社長。そして、「出会い系ではありません。あくまで、デブという存在に癒やされたかったり、相談したり、デブの悩みを解決したいとか、そんな純粋な気持ちで依頼して欲しいです」と話す。

デブならではの悩みを聞きながら、デブに似合うファッションをアドバイス

「デブカリ」は、コロナ禍の2021年4月にオープン。その理由についてマイコー社長は、「毎日、コロナの話題ばかりで日本中が本当に暗い雰囲気になっている。それを、一掃するためにあえてこの時期にやろう! とて決めました。面白くて、笑っちゃう、楽しい、癒やされる、ホッとする・・・明るい話題で1人でも多くの人が元気になって欲しい」という。前向きなデブが、この日本を救うというわけだ。

社長も手応えあり、意外と多かった「デブ」需要

では、サービス開始から数週間。実際にどんなオファーがあるのか? マイコー社長によると、緊急事態宣言の影響で少ないものの、それでもオファーはあるという。たとえば、企業からは、「おいしそうに食事をしたり、幸せそうに温泉に入っているCMを撮りたい」、「商品開発のデータ解析のために、たくさんのデブを用意してほしい」といったものがあり、また個人の依頼では「小麦粉アレルギーだから、おいしそうにドーナツを食べている姿を見たい」、「大食いに挑戦するので、一緒に付き合ってほしい!」などなど。デブは意外と需要がある、という手応えをひしひしと感じているという。

「デブが幸せそうにご飯を食べる姿を見て、元気になりたい」という依頼も

そんな「デブカリ」の将来像だが、「いろんな人に『デブカリ』に登録してもらいたいです。芸人さんやタレントさんでも、とにかく利用してもらって、もっとデブが活躍できるフィールドを広げたい。デブのアイドルユニットを組んで、『デブザイル』なんてのも企画したいですね(笑)」と、幸せいっぱいの表情で語ってくれたマイコー社長。同サービスは「デブカリ」サイトから登録、および利用が可能。1時間・2000円。

取材・写真/岡田由佳子

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