いちご、トマト・・・異業種コラボで生まれた京都の斬新あられ

2021.6.27 08:45

米粉に水飴をからめた「京のIRODORI」のいちご(486円)は、フリーズドライのストロベリーを使用。華やかな味わいと色あいが女性から人気

(写真10枚)

いちご、キャラメル、トマトなどさまざまなフレーバー・・・京都のあられ屋「橘屋」(京都市中京区)のラインアップ。その斬新なスタイルは、異なる業態との連携から生まれたそうだ。

2021年4月にオープンした同店のルーツは、約70年前に四条河原町で創業した同名の店舗。4年前からは京都の洋紙の老舗「松村洋紙店」が経営を引き継ぎ、ブランドの刷新をおこなった形だ。

「あられはお年寄りがメインターゲットになりがちですが、もっと幅広い世代に食べていただきたい。特に若い女性から好まれるように、意外性のある素材を使って、ギャップのある商品を企画しました」とは、松村洋紙店の代表取締役社長と同店の担当を兼任する松村基史さん。

昔ならではの製法であれば思いつかなかったような味だが、あえて知らないからこそ提案と挑戦ができたという。出来上がったのは、野菜を使った「ベジタブルARARE」(378円〜)、フルーツや洋素材を組み合わせた洋風おこし「京のIRODORI」(486円〜)、家呑みにぴったりのパンチのきいた「おうちARARE」(324円〜)だ。

いずれも熟練職人が素材を厳選し、ピンクや黄色、グリーンといった彩りがかわいらしい姿に。紙屋らしくこだわったパッケージもスタイリッシュで、松村さんは「インスタ映えを狙ってます」と語る。SNSを介して知ったという若い女性が他府県から来店することもあるという。

また、店頭には詰め合わせの「菓遊小路」(129円)や「もち麦せんべい」(486円)、千鳥あられに黒豆やピーナッツを飴でからめた人気の「京つくね」(540円)など、創業から大切にしてきた伝統の人気商品も並ぶ。今後は京都らしい商品や季節限定品も企画中とのこと。営業時間は朝10時半~夜6時半。

取材・文・写真/中河桃子

「京のあられ処 橘屋」

2021年4月29日(木)オープン
住所:京都市中京区烏丸通二条上ル蒔絵屋町267 烏丸二条ビル1F
営業:10:30〜18:30 不定休
電話:075-366-5920

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