夢追う料理人をバックアップ、大阪・中津のフードラボが3周年

2021.7.3 17:00

高架下の巨大スペースを活用した、フードインキュベーション施設

(写真11枚)

大阪・中津駅の高架下に位置する「OSAKA FOOD LAB」(大阪市北区)。食の街「大阪」で、起業や開業にチャレンジする人を応援するための空間として2019年に設立され、今年で3周年を迎えた。

プロ仕様のキッチンが備わり、人気飲食店の経営者からノウハウを学べる育成プログラムや、食材調達先などのサポートをおこなっている同施設。自分のお店を持ちたい人や新メニューをテストしたい料理人など、プロ・アマ問わず挑戦できる場を提供して飲食業界をバックアップしている。

「地元奈良で、フードトラックでお店を持つのが夢なんです」と話す、23歳の千田 瑞紀さんも同施設で学んでいるひとりだ。大学在学中は、専門学校にも通って「健康」について深く学んだそうで、現在は同施設で栄養士の資格を活かし、塩分2g以下に抑えた「健康応援弁当」(880円)やオートミールを使ったワッフルなどを同施設で販売している。そんな千田さんは、「このスペースでお店をさせてもらってると、お弁当を買ってくださるみなさんに、お弁当に込めた思いやテーマなどをお話できるので、それがすごくうれしい」と話す。来年、自身のお店を開業することを目標に頑張っているそうだ。

「たらふく」を経営する23歳の千田瑞紀さん

また、もう1人のチャレンジャー・山岡 香代子さんは日々奮闘する1児の母。毎日、同施設と幼稚園を走り回っているという山岡さんは、「食べた人がハッピーになって、またそのハッピーがその家庭や友だちに広がって・・・そんな食事を提供するお店を作りたい!」と熱く語る。飲食店での経験はあるが、経営については知識が全く無かったという山岡さんは、コンセプト作りや、メニュー開発、資金や宣伝についても、手厚くアドバイスしてもらえる同プログラムが、とてもありがたい存在だそう。

また、同施設では彼女たちが手掛ける店のほかに、コロナ禍で打撃を受けた大阪の飲食業界を応援するための、マルシェ型フードマーケット「SUNDAY MARKET」が3月からスタート。食に関わるすべての人が参加でき、毎回料理人から野菜や果物の生産者、加工食品生産者や食品卸業者まで揃い、賑わいを見せている。

「食」の持つエネルギーで、世界を明るくしたいと願う人たちが集う「OSAKA FOOD LAB」。主催者は、「今後この場所を大阪の食の中心として、食文化を発信していきたい」と話し、2025年の大阪万博に向けてもさまざまなイベントを準備しているという。参加申し込みなどは公式ホームページにて。

オリジナルのハーブティを片手に、開業への欲を語る山岡香代子さん

OSAKA FOOD LABO

住所:大阪市北区中津1-丁目1-36

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