吉村知事「異論はない」大阪府への宣言発令を受け方針決定

2021.7.31 06:15

大阪府新型コロナウイルス対策本部会議の様子(7月30日・大阪府庁)

(写真4枚)

国が8月2日から31日まで緊急事態宣言(以下:宣言)を発令させたことを受け、大阪府は対策本部会議を7月30日に実施。府民と事業者に対する要請を決定した。

府の感染状況は、直近1週間の新規陽性者が3978人で前週比1.67倍。29日が932人、30日が882人、と一気に増加している。

会議では、「感染⼒が約1.5倍⾼いとされるデルタ株への置き換わりは、現時点で約3割。8⽉末には7割前後に置き換わると予測される」と、健康医療部の藤井睦子部長は説明。

宣言を出す必要性については、「約8割まで進む東京都の感染急拡⼤を踏まえると、今後、第4波を⼤きく上回る感染急拡⼤が懸念され、早期に防止することが必要」と考えを示した。

また、政策企画部の大中英二部長が、「東京は、熱中症などの緊急搬送も増加して、一般医療への負荷も増加。通常であれば助かる命も助からない状況になると強く懸念される」と紹介。

今回国が宣言を出した理由について、「大阪も同様な状況になることが懸念され、分科会での議論で府も緊急措置となった」と説明した。

議論を踏まえて吉村洋文知事は、「国の指摘もよくわかり、異論はない。今回、デルタ株の置き換えが進み、危機的な状況にあると思っている。大切なのは危機意識を府民や事業者とどう共有していくかが大切」と方針を示した。

唐突に決定した今回の宣言だが、発令によって飲食店での酒類提供の禁止や大型商業施設の営業時間を夜8時までに短縮するなど、さまざまな要請がおこなわれることになる。

取材・文・写真/岡田由佳子

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