エネルギッシュな星組が『柳生忍法帖』の壮大な世界と、男役の真髄を体現

2021.9.14 12:40

身体能力抜群の星組トップスター・礼 真琴が、芝居の立ち回りやレビューのダンスでも大いに魅せてくれそう

(写真1枚)

隻眼の剣豪として高い人気を誇る柳生十兵衛を、宝塚歌劇団星組トップスター・礼 真琴(れい まこと)が演じる『柳生忍法帖』。さらに男役の美学にスポットを当てたレビュー『モアー・ダンディズム!』との2本立てとなる星組公演が、9月18日に「宝塚大劇場」(兵庫県宝塚市)で開幕。その千秋楽11月1日13時公演の映画館生中継とライブ配信が決定した。

山田風太郎の同名小説の初舞台化となる『柳生忍法帖』。極悪非道の会津藩主・加藤明成にひどい仕打ちを受けた堀一族の女たち。その敵討ちのため彼女たちを特訓するのが柳生十兵衛だ。将軍家剣術指南役の嫡男ながら城勤めを嫌い、剣術修行に明け暮れる奔放無頼な人物を、男役としてスケールが増してきた礼 真琴が硬軟自在に演じるはず。

またこの作品には、会津藩を牛耳る108歳の謎の男・芦名銅伯(愛月ひかる)、銅伯の娘で明成の側室ゆら(トップ娘役の舞空 瞳)、明也の家来で「会津七本槍」と呼ばれる悪の男たちなど多彩なキャラクターが登場。十兵衛たちが凶悪な敵にどう立ち向かっていくのか、原作では幻術まで登場する壮大な物語を満喫しよう。

『モアー・ダンディズム!』は華やかで品がある、岡田敬二作「ロマンチック・レビュー」の21作目。とりわけ大人の色香漂う男役の格好よさを堪能できると、今も語り継がれている真矢みき主演の『ダンディズム!』、湖月わたる主演の『ネオ・ダンディズム!』に続く、「ダンディズム」シリーズ待望の第3弾となる。

心浮き立つラテンの曲に乗せ、男役と娘役が次々と登場し粋で華麗な魅力を振りまく「キャリオカ」、男くさくも魅惑的な「ハードボイルド」など名場面もリメイク。エネルギッシュな今の星組が、宝塚レビューの伝統に新たな風を吹かせ、歌・ダンスの実力に長けた礼&舞空のトップコンビを中心に、物語性のある新場面まで目の離せないパフォーマンスを届けるだろう。

同作は今年上演し、「愛ちゃんの死」がツイッターのトレンドになるほど話題となった『ロミオとジュリエット』での「死」など、個性的な役から正統派の役までこなし、男役芸を究めてきた愛月ひかるの卒業公演でもある。千秋楽の同公演で彼女のサヨナラショーがおこなわれるのも見逃せない。

映画館でのライブ・ビューイングのチケットは、先行抽選販売が9月18日~10月4日、一般発売は10月24日~29日。料金は全席指定で4700円。ライブ配信は「Rakuten TV」および「U-NEXT」にて。販売は10月25日10時~11月1日13時まで。料金は3500円。

文/小野寺亜紀

宝塚歌劇 星組宝塚大劇場公演 『柳生忍法帖』『モアー・ダンディズム!』千秋楽

●ライブ中継
日時:2021年11月1日(月)13時開演
料金:4700円(全席指定)

●ライブ配信
日時:2021年11月1日(月)13時開演
視聴方法:「Rakuten TV」および「U-NEXT」にて配信
料金:3500円

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