南大阪にビール醸造所、市のラブコールに応えヤッホーが構想

2021.9.9 13:30

基本合意書を締結したヤッホーブルーイングの井手直行社長(左)と泉佐野の千代松大耕市長(9月9日・泉佐野市)

(写真5枚)

長野県にビール醸造所を構える「ヤッホーブルーイング」(代表:井手直行)と大阪南部に位置する泉佐野市が9月9日、企業誘致と地域活性に関する基本合意書を締結。2023年秋を目処に、飲食や物販スペースを併設する醸造所を市内にオープンさせる予定だ。

国産クラフトビールのなかでも人気の高い「よなよなエール」を製造販売する同社。井手社長は、「コロナ禍の巣ごもり需要で、先月までで売上は前年比30%増収。首都圏ではスーパーの70%超で販売されていますが、関西ではまだまだ」と話し、販路拡大を計画していたという。

そんななか、井手社長の講演会を傍聴した泉佐野市がラブコール。市独自の補助金制度で、クラウドファンディングを利用したふるさと納税による資金調達の話があり、今回の提携につながった。

施設は、見学ツアーが可能な醸造所に加え、飲食や物販スペースも備えた「大阪ブルワリー(仮称)」。同社はこれらの運営やイベント開催によって雇用も創出し、「ビール屋が地域活性化のお役に立てるのか。我々のネクストステージとしてチャレンジしたい」と意気込む。

建設場所は現在未定で、交通の便や駐車場スペースなどを考慮して決定。醸造所はクラフトビールとしては国内最大級の年間1500〜2000kl相当の製造規模で、2024年初頭の販売を目指すとのこと。

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