「やっと辿り着いた」出合いが独特、SOMETIME’Sの音楽

2021.10.13 19:30

SOTA(Vo.)と TAKKI(Gt.)からなるSOMETIME’S

(写真1枚)

■ 「刺さるような側面を考えたほうがいいかも」コロナ禍で心境の変化

──音作りにおいては、アレンジャーの藤田道也さんという方の存在が大きいとうかがっています。

SOTA「彼はもう、3人目のメンバーですね。例えば、『CIRCLE&CIRCUS』収録の『Signal』。デモ段階では横ノリ風のスローテンポな曲だったんですけど、藤田のアレンジで大きく変わりました」

──『Signal』といえばドライブミュージックのような疾走感が印象的だったので、最初スローテンポな曲だったとは驚きです。

SOTA「僕ら以上に、アルバム内の曲調や音のかぶりを考えてくれている。僕らは2人で活動しているので、サポートミュージシャンや制作チームの存在は欠かせませんね」

TAKKI「サポートメンバーは音楽的偏差値が高いんです。『ボーカルがこのリズムなら、自分たちはこれぐらいのタイム感の方がいい』といったやり取りを、ライブやレコーディングにおいて何度も重ねます。僕らにとって命ともいえるリズムは、メンバーとのやり取りからも繋がっています」

──そういった制作チームやファンとの繋がりやあたたかみを、音楽面で表現していきたいという気持ちを込めて「リスナーにとって、空気のような存在」を目指しているんですよね。

SOTA「根幹としてはその思いがあります。でもコロナ禍や今回のリリースを経て、『ザクッと刺さるような側面・アプローチ』も考えたほうがいいかも、と思うようになりました」

──心境に変化があったんですね。

SOTA「語弊はありますが中毒性というか・・・。一抹の『痛気持ちよさ』みたいな。喉にひっかかかる感覚を残しつつ、でもきちんと胃に落ちていくような。何か摩擦感を感じさせる、分かりやすいメッセージがあっても良いのかな、と考えつつあります」

2人は「基本的にやりたいこと・思いついたことはすべてやりたくて。自分たちの能力が足りなくて諦めてしまうのは残念すぎる。そのためにも輪をどんどん大きくしていきたいです」と力強く締めくくった。

雑踏のなかでも惹きつけるSOMETIME’Sの音楽。そんな彼らが「リスナーに刺さるポイント」を意識し始めたら、今後さらなる進化を遂げるのかもしれない。

新アルバム発売を記念したライブ『SOMETIME’S CIRCLE & CIRCUS Release Tour 2021』は、大阪では「阿倍野ROCKTOWN」で10月15日、東京では「Shibuya WWW」にて10月30日におこなわれる。

取材・文/つちだ四郎

SOMETIME'S

『SOMETIME’S CIRCLE & CIRCUS Release Tour 2021』
日時:2021年10月15日(金)・18:30〜
会場:阿倍野ROCKTOWN
料金:4000円(自由席・1ドリンク別途要)

日時:2021年10月30日(土)・18:00〜
会場:Shibuya WWW
料金:4000円(自由席・1ドリンク別途要)

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