「運営してきてよかった」、関西人溺愛のコンビニが閉店へ

2021.10.16 14:05
(写真1枚)

「阪急電鉄」「阪神電気鉄道」などの駅ナカなどに店舗を置くコンビニチェーン「アズナス」(運営:アズナス)。現在、全店舗をコンビニ「ローソン」へ転換するため順次閉店が続いている同店に、ファンからは悲しみの声が多くあがっている。

1995年に「十三駅」(阪急電鉄・大阪市淀川区)で1号店をオープン以来、関西民ご用達のご当地コンビニとして名を馳せてきた同社。そんな同社が、大手コンビニ「ローソン」のフランチャイズオーナーとして加盟店を運営することについて合意し、全店舗を順次「ローソン」へと転換することを表明した。

それに伴って7月頃から順次閉店が続き、SNSでは地元民を中心に「ありがとう、アズナス」「ずっとアズナスでいてほしかった、さみしい」など閉店を惜しむ声が続出。公式ツイッターではこれらの声を取り上げ、なかにはファン動画やイラストを制作する人も現れている。

今や国内で5万軒以上あるとされるコンビニのなかでも、多くの関西人を魅了する同店。その魅力には、「品ぞろえのチョイスが魅力」「グミの数が尋常じゃない」などさまざまな意見があがっているが、実際のところどうなのか? ツイッターの「中の人」に話を聞いた。

──閉店に対して悲しみの声が多くあがっているのを拝見しました。

正直ここまで反応があるとは思ってなくかなり驚いています。特に9月29日の「十三店」閉店時の反応は過去1番でした・・・。

──動画やイラスト、模型まで制作されてる方もいて、愛され具合がすごいですね。

「阪急」沿線で産声を上げて26年、阪神沿線で12年・・・独自のコンビニブランドとして、沿線ご利用のみなさまに愛されていたんだなぁとしみじみ感じました。

──「アズナス」さんの魅力については、「普通とは違う品ぞろえ」という声が多くみられたんですが・・・なにか理由があるんでしょうか?

「アズナス」は100店舗ほどの小さなチェーンなので、大手コンビニチェーンのように独自開発商品(PB商品)を積極的に作ることはできません。そこで、大手では取扱数が少ない「NB商品」(ナショナルブランド)を積極的に取り扱い、差別化を図ってきました。

──だから「個性的」な商品が多いんですね。売り場一面のグミは衝撃でした。

開業当初より女性のお客さまをターゲットにした品ぞろえを重視してきたので、グミなど小容量のお菓子や、今では当たり前になった小さいサイズのお弁当を意図的に多く取り扱ってきました。お客さまからすると、そこが他チェーンより新鮮でおもしろいと思ってもらえたかと思います。

──お客さまとコミュニケーションを取れているのが素敵ですね。印象的な声などありますか?

いろいろなツイートを拝見するにあたり、お客さまそれぞれにアズナスでの思い出があり、四半世紀が長くもあり、短くもあり・・・「アズナス」を運営してきてよかったと思います。

──「運営してきてよかった」・・・ちょっとわたしもウルッときちゃいました。ファンの方に向けて一言お願いします。

ツイッターを始めてからまだ3年しか経ってないのですが、お客様の思いや反応を直接受け取ることができ本当にうれしく思います。随時「ローソン」には転換してますが、運営は変わらずアズナスがおこなっていきます。スタッフも変わらずお客さまをお待ちしています。また、アズナスの良さも引き継いでいきますので、引き続きご利用いただきますようお願いいたします。

「アズナス」は年内に順次「ローソン」ブランドへの転換を予定している。

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