神戸に劇場型アクアリウム、アートとデジタルで差別化図る

2021.10.22 07:45

「atoa」3階の「PLANETS」にある、巨大球体水槽

(写真31枚)

複合型施設「神戸ポートミュージアム」(神戸市中央区)の2〜4階に劇場型アクアリウム「atoa」が、10月29日オープン。生きものとアート、最新デジタルを組み合わせた、新感覚の都市型水族館となっている。

生きものが暮らす本来の環境を再現する既存の水族館と異なり、「現実に存在しない世界」をコンセプトに展示をおこなう同館。「水族館激戦区の関西で差別化をはかるために、あえてチャレンジングなものにしました」と、館長の中山寛美さんは狙いを話す。

その言葉通り、入り口すぐのゾーン「CAVE」では、魚の群れをイメージした煌びやかな照明とミラーで囲まれた空間が現れ、クッピーやピラニアなどの水槽が並ぶ。それ以外にも、切り絵作家・酒井敦美氏による光の切り絵ショーを楽しむことができる「MIYAVI」、宇宙をイメージした「PLANETS」、屋外展示の「SKYSHORE」など8つの部屋が用意され、100種3000点ほどの生きものがアートや最新デジタルの演出と組み合わせて展示されている。

「atoa」(3階)和と灯の間 -MIYABI

なかでも注目は3階「奇跡の惑星 ーPLANETS」にある球体水槽「AQUA TERRA」。日本最大かつ世界屈指の大きさを誇る直径3mの水槽、床に埋め込まれた光ファイバーと天井から降り注ぐレーザー&ミストにより、空間全体が見応え、写真映えともに抜群。光の色や加減で見え方も異なり、時間が経つのを忘れてゆっくりと堪能できる。

館長の中山さんは、「館内には魚類を中心に哺乳類や両生類、ハダカデバネズミなどのげっ歯類も生活しています。生きものは形や模様など、それぞれが持つ自然のデザイン性に注目し、ほかの水族館では見られない生きものもたくさんいます。そしてそれらをモチーフにしたアートがさまざまな場所に施されているので、ぜひそういった仕掛けにも注目してほしい」と話す。

営業時間は10時〜21時(オープン初日の29日のみ11時〜・日時指定入場制)。入場料は大人2400円、小学生以上1400円、3歳以上800円、2歳以下無料。

取材・写真/野村真帆

「atoa」

2021年10月29日(金)オープン
住所:神戸市中央区新港町7-2 神戸ポートミュージアム2〜4F
営業:10:00〜21:00
電話:078-771-9393

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