清水康彦監督「閉塞した環境で、動きだすための気づきを」
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映画『CUBE 一度入ったら、最後』でメガホンを取った清水康彦監督
菅田将暉、杏、岡田将生、田代輝、斎藤工、吉田鋼太郎ら人気と実力を兼ね揃えた豪華な出演者たちが顔を揃えた話題作『CUBE 一度入ったら、最後』。オリジナルは、ワンシチュエーションスリラーという斬新なアイデアで世界中に衝撃を与えた1997年のカナダ映画だが、その日本版リメイクをいま放つ意味とは。10月22日、公開初日を迎えた清水康彦監督にリモートで話を訊いた。
取材・文/春岡勇二
「閉塞された社会や環境を進んで行くことができる」
──公開初日を迎えて、いまの気持ちを教えてください。
緊張してますね。作品がみなさんにどのように感じてもらえるかドキドキしています。ただ、やるべきことは全部やったし、きっとよろこんでもらえるという思いもあります。製作期間中は大変なことも多く、ずっと密閉空間であるCUBEに捕らわれている気がしていたので、これでようやく抜け出せるかも、という気分です(笑)。
──ハハハ(笑)・・・さて、オリジナル作品は1997年のヴィンチェンゾ・ナタリ監督のカナダ映画ですが、なぜいまリメイクすることになったのですか?
映画化の話をもらったとき、いまこの映画を日本で作って観てもらうことで、多くの人に共有してもらえるものがあるんじゃないかという気がしたんです。もしそうなら、これは挑戦すべき題材だなと思いました。
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──共有できるものとは、どういったものなのでしょうか。
映画の登場人物たちは突然、理由もわからずに謎の立方体=CUBEのなかに放り込まれた状態から始まります。これって、コロナの蔓延で突然社会が変わってしまったのと同じ状況とも言えるわけです。
では、突然変わってしまった社会でどうすればいいのか。圧迫感を感じるなかで、それでも何かしなきゃいけない、進んで行かなきゃいけないと思ったとき、僕自身が進むにはまず自分と向き合わなくてはいけないと気づいたんです。
さらに、そう思っている人はきっと大勢いるはずだと。閉塞した環境のなかで、動きだすための気づきを映画で表現できたら、多くの人がそれを共有できるのではないか・・・、そんな感覚でした。
──CUBEのなかに閉じ込められた状況が、現在の状況とリンクしていると。
そうですね。たとえコロナ禍でなくとも、社会が変わるときというのは、人はある種の閉塞状況に置かれていると思うんです。映画のなかの人物たちは、自分と同じ目に遭っている数人と何もない四角い部屋で過ごすことでどんどん自分が見えてくるし、自分と向き合うことになる。
しかもそこには、実は向き合いたくないものがたくさんあるけれど仕方がない。みっともない自分をさらけだしていくしかない、というのがこのCUBEというモチーフのおもしろいところだと思います。
──そうまでして自分と向き合う意味はなんなのでしょうか。
自分が抱えた問題を見つけ、それをどうすればいいのかを考えて乗り越えることによって、閉塞された社会や環境を進んで行くことができる。そういうことじゃないでしょうか。
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