大竹しのぶ「劇場は感じて、考えることができる場所」

2021.12.2 07:15

『ザ・ドクター』で主演を務める女優の大竹しのぶ(1日・大阪市内にて)

(写真3枚)

女優・大竹しのぶが主演を務める舞台『ザ ・ドクター』が、東京・埼玉演を経て12月2日より関西に上陸。1日に大阪市内で取材会がおこなわれ、作品への思いなどを語った。

1912年に発表された戯曲『ベルンハルディ』をもとに、演出家ロバート・アイクが手がけた『ザ ・ドクター』。2019年にロンドンで初演を迎え、開幕するや連日完売。数々の演劇紙でも高評価を得た話題作が、2021年10月の東京公演で日本で初演を迎えた。

ストーリーは、妊娠中絶から死に至った少女をきっかけに、ジェンダーや宗教、SNSなど、あらゆる社会問題がエリート医師・ルースに降りかかり、医師としての在り方を見つめ直していくというヒューマンドラマとなっている。

今回主演を務める大竹だが、実はロンドンでの初演を生で目にした観客のひとりで、オファーが来たときは驚きが隠せなかったよう。「評判が良いということで友人に勧められて観ました。言葉が分からなかったからこそ、細やかな演出や演技に目が行き圧倒されてたのですが、あとで台本を読んだときにこんなに深い話だったのかと分かりました。あのときは10分の1しか理解してなかったな(笑)」と話す。

また、世界で起きている数々の社会問題が盛り込まれているのも同作品の大きな特徴。稽古をやればやるほど「日本人に受け入れられるのか?」と深い疑問を抱き始めた大竹は、どう言葉で表現し芝居にすると伝わるのか、試行錯誤を重ねたという。

「どの問題がどう響くかはお客さん個人によって違うと思う。この舞台を観ると、宗教問題や人種差別も知りたいと思うだろうな。脳と感情を刺激する芝居だと思います。劇場は、感じて考えることができる場所だから、とにかく劇場に来て欲しい」と大竹。そして、「埼玉・東京公演を観た知人のなかには観終わったあと2時間くらい誰かと喋りたいっていう人や3日くらい興奮している人もいましたね(笑)」とコメントした。

関西公演は「兵庫芸術文化センター」(兵庫県西宮市)にて、12月2日〜5日まで。チケットは1万500円で、公式オンラインサイト、または会場にて販売中。

舞台『ザ・ドクター』

住所:兵庫県西宮市高松町2-22(兵庫芸術文化センター)
日時:12月2日〜5日
料金:1万500円

  • LINE
  • お気に入り

関連記事関連記事

あなたにオススメあなたにオススメ

コラボPR

合わせて読みたい合わせて読みたい

関連記事関連記事

コラム

ピックアップ

エルマガジン社の本