ロングコートダディ「傾向関係なく、自分たちのスタイルで」

2021.12.18 19:45

左からロングコートダディ・堂前透、兎。撮影は、2人の思い出の場所「よしもと漫才劇場」にて

(写真6枚)

『M-1グランプリ2021(主催:M-1グランプリ事務局)』で初の決勝進出を決めたお笑いコンビ・ロングコートダディ。センスの塊と言われる堂前透とどこか天然で愛されキャラの兎、まったく色の違うキャラクターが交差するシュールなネタは、1度見るとクセになってしまう。『キングオブコント2020』でもファイナリスト経験のある彼らは、どんな気持ちで初の『M-1』決勝に挑むのか、話を訊いた。

取材・文/田辺ユウキ 写真/佐伯慎亮

「荒れたまま終わるのか、時代が移り変わったと言われるのか」(兎)

──2019年の『M-1』は史上最高得点が飛び出す「過去最高の大会」と絶賛され、翌年はマヂカルラブリーのネタをめぐって「漫才か、漫才じゃないか」の議論が話題に。2021年はどんな大会になりそうですか?

兎:そうですねえ、かなり変わった漫才をされている方が勝つ可能性もめっちゃありますよね。そうなると「これは漫才ではない」と断言されて論争にもならず、逆に盛り上がらないかも(笑)。

堂前:盛り上がらんかったらアカンやろ(笑)。でも、昨年以上に個性が爆発しそうですよね。今大会をきっかけに「これは漫才じゃない」と言われていたスタイルが受け入れられ、それをみんなが正統派だと思い込んだり。逆に今まで正統派だった漫才師に対して「なんやその漫才、ふたりでずっと喋ってるだけやん」とか言うようになったりして。で、2、3年後に再びオーソドックスな漫才のブームが来る気もしますね。

兎:ランジャタイさんはどんな時代でも正統派にはならないけど思いますけど(笑)。

「昨年くらいから、賞レースでは『俺は絶対に緊張する』と言い聞かせるようにしていて。その緊張を良い方向にもっていって、楽しもうと心がけています。『俺はそういう人間だから』って受け入れたら楽になりました」と語った兎

──12月2日の決勝記者会見では、ファイナリスト9組について堂前さんが「週4でお笑いライブに通うファンが高熱のときに見る夢」と発言されましたね。あのコメントが今回の『M-1』を象徴していると思います。

堂前:あのコメントの瞬間、兎に「お前の例えはいつもよう分からんのよ」と一蹴されましたよ(笑)。

兎:いやいや、よう分からんでしょ。何を言うとんやと。

堂前:素直にそう思ったんですよね。長いこと『M-1』にチャレンジしていますけど、今回が一番荒れてるんじゃないですか? 初出場組も多いし、知名度もそこまで高い人ばっかりじゃなくて・・・だから素直に楽しみですね。

兎:確かにちょっと変わったメンバーが揃っているから荒れているように見えるけど、世間のピントが僕らの世代に合ってきた気もしています。果たして荒れたままで終わるのか、「時代が移り変わった」と言われるのか。それは本番にならないと分からないですよね。

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