ロングコートダディ「傾向関係なく、自分たちのスタイルで」

2021.12.18 19:45

左からロングコートダディ・堂前透、兎。撮影は、2人の思い出の場所「よしもと漫才劇場」にて

(写真6枚)

「決勝でもミスが出たらラッキーくらいの気持ちで」(兎)

──からし蓮根さんがご自身のラジオ番組で「兎さんは大事なところで必ずミスをする」とおっしゃっていました。ロングコートダディさんとしては、その点が『M-1』決勝への不安要素じゃないですか。

兎:正直、今回の『M-1』でもミスはあると思います。でも僕らはミスをしたとき、絶対に受かっているんですよ。大きい賞レースでも今まで5回くらいミスをしてきたんですけど、全部受かっていて。だから決勝でもミスが出たらラッキーやなぐらいの気持ちで。

堂前:いやいや、こっちは大変なんやで(笑)。

緊張感を認める兎の一方で、「賞レース系に関しては緊張しないってずっと言っていて。いい続けてたら、言霊みたいにそういう感じになってきました」と明かした堂前

兎:でもさすがに『キングオブコント』でのミスはやばかったですね。頭が真っ白になって、台本では板付で終わる予定だったけど、逃げようと思って袖にハケたんですよ。うろたえてウダウダするくらいなら「逃げた方がええわ」って(笑)。ただ、仲の良い芸人ですら「兎が飛んだ」と気づかなかったくらい、堂前がアドリブでスマートに落としてくれました。

堂前:ハケた後はもう「やばい、やばい」って頭をフル回転し続けてましたね。でも今年の『M-1』3回戦では、宇宙語のネタで僕がミスをしてしまって。兎はそのとき、ネタ中にも関わらず普通に「間違ってるやん!」って言ってましたからね。最悪の言葉ですよ(笑)。

兎:そんなん言ってたっけ? でもまぁ間違えてるんでね。

──あのネタは、ミスをしたまま続けていたら成立しないですよね。かなり危ない状況でしたけど、焦りは感じられませんでした。

兎:間違いを訂正するのか、そのまま進むのかって難しいんですよね。あのときはふたりとも、瞬時に「このまま進んだらヤバい」となって。あとはどのタイミングでミスを正すのか。堂前が自分でミスを認めてくれたから、僕も「間違ってるやん!」ってツッコめたんです。

堂前:それ、ツッコめてないねんて(笑)。僕は内心、すごく焦っていましたよ。でも後半のくだりもあるし、パッと考えて・・・時間もありますからね。

撮影中、さまざまなポーズを取ってくれた2人。このポーズの際は、堂前が上を見上げ「(兎の)ケツでっか!」と連呼

兎:漫才は自分らの人間性を出して喋っているから、ミスをしてもその喋りのなかでなんとかなると思っているんです。コントはそうはいかなくて、世界観を作り込んでからミスをすると、本筋とズレちゃうんで戻すのが大変。それこそ「間違えてるやん」なんて言ってしまうと全部が終わりますから。本職がコント師だからかもしれないけど、『キングオブコント』に挑むときは、まだミスを恐れてしまいますね。

堂前:漫才でもコントでも、コンビ的には僕がミスをするのはまずい。兎はミス経験が豊富なんで周りも慣れっこなんですけど、僕がやっちゃうとネタを見ている人も不安になるはず。そこへのプレッシャーは感じています。

兎:そのプレッシャーのせいなのか、こいつは最近、大事な舞台でのミスが増えてきているんです。だから堂前はきっと『M-1』の決勝、ミスりますよ。

堂前:こういうことを言ってしまうのが、兎の悪いところなんですよね(笑)。

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