オミクロン株へ大阪府の対応、保健所を介さない体制を構築へ

2022.1.21 16:15

保健所を通さず対応を利用できる医療機関を公式サイトで公表(1月19日・大阪府庁)

(写真3枚)

オミクロン株への対応について大阪府は、「すべて保健所でやるという発想を転換しなければ対応できない。陽性者が保健所を介さずとも早期治療を受けられ重症化を防ぐ体制をつくることが重要」とし、その体制などが1月19日の定例会見で発表された。

会見では、オミクロン株の新規陽性者数が連日過去最多を更新しているが、その大半が軽症・無症状であることから、保健所業務を切迫させたと説明。

これについて吉村洋文知事は、「人員を強化しているがそれを超える拡大力のある株が出てきたときにはオーバーフローし、保健所がボトルネックになる可能性がある。保健所は重症化リスクの高い人に集中させる」と話し、軽症・無症状の人の受け皿については、準備してきた3つの対策で対応するという。

1つ目の対策は、「新型コロナ受診相談センター」。感染の疑いや陽性者と濃厚接触の可能性がある人、後遺症がある人からの相談を受け付ける。

次は、陽性判明後の自宅待機・療養者をフォローする「自宅待機SOS」。自宅で2日経過しても保健所から連絡がない場合や、体調が悪化した場合、健康相談をしたいときなどに対応し、場合によっては保健所を通じることなく宿泊療養施設への入所につなげるという。

そして最後は、「府民向け相談窓口」。コロナに関する一般的な健康相談などに対応する。これ以外にも、大阪府の公式サイトでコロナに対応する医療機関が公表され、検査を受けたい人や自宅療養中で自ら医療機関を受診したい人が保健所を介さずに利用できるよう案内している。

吉村知事は、「府民の命を守るという観点で考えれば、自分がアクセスしようと思えばできる環境を整えていくことが重要で、周知を広げたい。みなさんにはぜひ利用していただきたい」と積極的な利用を呼びかけた。

それぞれの連絡先、相談窓口は以下とおり。●「新型コロナ受診相談センター」(全日24時間受付/06-7166-9911(朝8時~夜9時)050-3531-5598(夜9時~朝8時)、●「自宅待機SOS」(全日24時間受付)0570-055221、●「府民向け相談窓口」(全日朝9時~夕方6時)06-6944-8197)。

取材・文・写真/岡田由佳子

  • LINE
  • お気に入り

関連記事関連記事

あなたにオススメあなたにオススメ

コラボPR

合わせて読みたい合わせて読みたい

関連記事関連記事

コラム

ピックアップ

エルマガジン社の本