地元民は当たり前? 大阪・南大阪エリアの驚きスポット7選 [PR]
大阪の東南部に位置するエリア・南河内は、古墳や遺跡が多く眠り、歴史的な観点から見ても価値の高いスポットがたくさん。なかには、全国的に見ると珍しい光景や「なんでこんなものがここに?」と首をかしげたくなるような場所も。そこで、SNSや地元に住む方々の情報を元にリサーチした、南河内の知られざるスポットを7つ紹介します。
■知れば知るほど奥深い・・・「南河内マンホール蓋記事」 ■実はあの映画のこのシーンも…「南河内ロケ地記事」
境内を電車が駆け抜ける神社「澤田八幡神社」(藤井寺市)
近鉄南大阪線・土師ノ里駅が最寄りの「澤田八幡神社」は、なんと境内に踏切がある一風変わった神社なんです。
神社内に踏み切りができたのは、大正11年(1922年)のこと。大阪鉄道(現在の近鉄)が道明寺駅から大阪阿部野橋駅を繋げる際、当時の村なかと古墳を避けるために、地元の人々の協力のもと、神社を横切る形で線路を敷いたのです。
さらに、大半の神社が南か東向きに建てられているのに対し、澤田八幡神社は北向きに建っていることも特徴的。八幡神(応神天皇)をまつっている神社ということで、参拝者が応神天皇陵古墳に背を向けないように建てられたのでは、とされています。
地元ではすっかりお馴染みですが、やはり参道を横切るように電車が走る神社は全国的にも珍しいそう。そのため「鉄オタ」として知られる演歌歌手・徳永ゆうきさんがイチオシするスポットでもあります。
最古のダム池にぽつんと浮かぶ神社「龍神社」(大阪狭山市)
約1400年前に作られた日本最古のダム・狭山池には「龍神社」という社が浮かんでいることをご存知でしょうか。
龍神社が建てられた正確な時期は定かではありませんが、資料によると、幕末の嘉永6年(1853年)には既に存在していました。ただし、当時は水上ではなく堤の上に建てられていたそうです。
その5年後、安政5年(1858年)におこなわれた狭山池の工事で、池の中に佇む形に落ち着きました。神社の名前にもある「龍」は、古くから水に関係がある存在とされており、狭山池の安全を願ってまつられたと推測されています。
狭山池の主は、古くから土地を守ってきた神さまなだけあり「岸和田・久米田池の主と夫婦だった」など、なんともロマンティックな伝説も残っているそう。
公園内に踏切や信号が!?「ちびっこ交通公園」(富田林市)
一見すると普通の公園なのに、地面にはアスファルトが敷かれ、道路標識や信号機が並ぶ・・・。近鉄富田林駅からほど近い場所にある「ちびっこ交通公園」では、本物さながらの道路が再現されています。
公園は「子どもたちが遊びながら交通ルールを学べるように」という目的で、昭和45年(1970年)に創設されました。現在は老朽化のため撤去されましたが、当初は市電をかたどった遊具もあり子どもたちから人気だったとか。
公園内には横断歩道や交差点があり、近隣の幼稚園や保育園に通う園児たちを対象とした交通安全教室なども開催されていたそうです。
ほかにもすべり台やブランコなどを組み合わせたコンビネーション遊具も設置されているので、子どもたちが退屈せずに交通ルールに触れられる空間に。
西洋のお城そのものなキャンパス「大阪芸術大学」(河南町)
写真/本郷淳三 写真/本郷淳三
日本の芸術大学では最大規模といわれ、広大なキャンパスを誇る「大阪芸術大学」に新たな名スポットが生まれました。
そびえ立つ塔にホワイトとブルーがベースの外壁、思わず見上げたくなる大きなエントランス。どう見ても「お城」そのものな建物ですが、「キャラクター造形学科」の学生のために建設された校舎です。
2021年11月に完成した新校舎は、ドイツの「ノイシュバンシュタイン城」から着想を得てデザインされました。クリスマスにはイルミネーションやツリーが飾られ、学生のフォトスポットとしてさっそく人気を集めたとか。
「日常からインスピレーションを得られるように」という思いが込められたデザインですが、こんなお城で学ぶとなると確かに良いアイデアも浮かびそうですね。
街に馴染む巨大な古墳「応神天皇陵古墳(古市古墳群)」(羽曳野市)
羽曳野市教育委員会提供
羽曳野市の住宅街を歩いていると、生い茂った木々や盛り上がった丘をちらほらと見かけます。実はその光景、豊かな自然というだけでなく貴重な古墳の一部なのです。
羽曳野市からお隣の藤井寺市までまたがる古墳の総称を「古市古墳群」といい、2019年には堺市・百舌鳥古墳群とともに待望の世界遺産に登録されました。
古市古墳群のなかでも最大規模である「応神天皇陵古墳」は墳丘長が約425メートルで、目視ではその大きさを測りきれないほど。その巨大さゆえに全貌を確認するのは難しいものの、「拝所」というスポットからは一部を眺めることができます。
そのほかにも市内には「白鳥陵古墳」や「峯ヶ塚古墳」など、古墳のまとまりを表す古市古墳群。墳丘(盛り土で作った丘)の長さが200mを越す大型サイズから、20m程度の小さな古墳までさまざまな種類が集まっています。
色とりどりのテラコッタドールが並ぶ「道の駅奥河内くろまろの郷」(河内長野市)
地元の食材を使ったメニューが楽しめるレストランやパン工房、新鮮な地元農産物を販売する直売所がある「道の駅奥河内くろまろの郷」は、河内長野の人々や観光客の憩いの場となっています。
こちらのバスロータリーにある花壇には、植木鉢を組み合わせて作られた、色とりどりの「テラコッタドール」と呼ばれる人形がずらりと並んでいます。
周辺にある小学校の児童や、地域団体の方たちによって作られた「テラコッタドール」。くろまろの郷がある、高向地域の出身と伝わる飛鳥時代の国博士・高向玄理(たかむこのくろまろ)をモチーフにした、大きなテラコッタドールを囲むように並べられており、花壇のふちにちょこんと座っている様子はなんともキュートです。
写真スポットにもなっているので、道の駅での買い物と合わせて、ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。
聖徳太子のお墓を囲むようにずらり「叡福寺の結界石」(太子町)
太子町でも聖徳太子の御廟(霊をまつる建物)がある「叡福寺」は、太子信仰の中心となっているお寺です。
明治12年(1879年)から一般の立ち入りが禁止されている御廟の周囲には「結界石」と呼ばれる石碑がずらり。500基にも及ぶ石碑が立ち並ぶ光景は、おごそかな雰囲気が漂います。
「結界」という名前から察せられるように、聖徳太子が眠る御廟を守る役割があるとされています。並んでいる石の年代は異なり、新しく建てられたものでも江戸中期、古いものだと平安時代から存在しているそう。同じくお墓を守るものとして古墳に埴輪が並べられることはありますが、「叡福寺」のように結界石が並ぶ光景はなかなか珍しいんだとか。
古くから聖徳太子が眠る御廟だけに、不思議な伝説もいくつか残っているとのこと。二重に御廟を囲む結界石のうち、内側部分にある石は数えるごとに数が変わる・・・などという言い伝えも。
◇
公園や神社、池など何気ない建物や風景にも「あれ何?」とつい注目したくなるポイントがひそんでいるところが南河内ならでは。ただユニークなだけでなく、当時の生活を反映していたり、近隣に住む方々の想いがこめられているのも見どころです。南河内の歴史や地理など、背景を知ったうえで街歩きをしてみてはいかがでしょうか。
取材・文/つちだ四郎
提供/華やいで大阪・南河内観光キャンペーン協議会
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