磯野家のいつもの日常が舞台に、「サザエさん」が大阪で初上演

2022.2.24 12:15

舞台『サザエさん』(明治座公演より/撮影:江川誠志)

(写真8枚)

長谷川町子さんの漫画を原作とした舞台『サザエさん』が、2月22日に大阪の「新歌舞伎座」(大阪市天王寺区)で開幕した。個性溢れるキャラクターによって繰り広げられるお茶の間芝居は、観客の笑いを誘った。

2019年に「10年後の磯野家」という物語設定のもと上演された舞台『サザエさん』。磯野家の持つ快活で温かみのある家族像を描いた同作品は、涙する人も見られるなど反響も多く、「よりサザエさんが好きになった」と原作を改めて振りかえる声も見られた。

今回は、前回から「さらに数年後」という新たなテーマのもと、サザエ役の藤原紀香や波平役の松平健といったおなじみのキャストに、ワカメ役の本間日陽(NGT48)らを迎えての上演。それぞれが成長し、人生設計の岐路で悩みつつも、磯野家らしく明るく前に進んでいく様子が描かれている。

約3時間ほどの舞台だが、テレビで放送されているアニメと同じく短編構成となっており、全3エピソードを楽しむことができる。あのお馴染みのメロディに乗せてストーリーが展開していく様は、まさにお茶の間そのもの。劇場にいながらも、どこかホッと落ち着くことができるのは、「サザエさん」の持つやさしい世界観のおかげだろう。

同作では、各登場人物が成長しているのだが、歳は取ってもその個性は変わらず。自由奔放に好きなことを追い求めるカツオや、家族の愛をたっぷり受けて、心やさしい青年に育ったタラちゃん、将来に悩むワカメを励ますマスオさんなど、彼らが見せる人間物語には夢中になる。

大阪公演初日を終えた藤原紀香は、「『サザエさん』の物語は、大きな事件が起こったりという急な展開はなく、磯野家のいつも通りの日常です。大変な世のなかではありますが、この作品が持つ温かさが伝わればいいな。大阪の皆さんが、劇中にクスッと笑ってくださるのが出演者は本当にうれしくて!」と公演を振りかえった。

舞台『サザエさん』(明治座公演より/撮影:江川誠志)

大阪公演は2月22日〜27日まで、「新歌舞伎座」(大阪市天王寺区)にて上演。チケットは現在発売中、S席1万2500円ほか。

舞台『サザエさん』

住所:「新歌舞伎座」大阪府大阪市天王寺区上本町6丁目5-13 YUFURA6階
期間:2022年2月22日〜27日
料金:S席1万2500円、A席6500円、特別席1万3500円

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