大阪のコロナ専門医「2類と5類の中間的な位置づけ望ましい」

2022.3.7 10:15

大阪府新型コロナウイルス対策本部会議の様子(3月4日・大阪府庁)

(写真2枚)

感染力の強いオミクロン株の影響で、過去最多だった第5波以上の新規陽性者が発生しているなか、大阪で開かれた3月4日の対策本部会議。医療関係者からコロナの扱いに関する意見文書が公表された。

第5波において1日の新規陽性者は3004人が最多だったのに対し、第6波では1万5291人と5倍。

さらにオミクロン株の数倍の感染力があるといわれる亜系統「BA.2」も広がりが見られ、府内で確認された18人の内、海外への渡航歴がない人が6人いることも公表された。

会議では、「BA.2」による第7波が発生した場合、さらに多くの感染者が発生することを懸念。「大阪市立総合医療センター」感染症内科の白野倫徳医長が、コロナの扱いについて「2類感染症相当の縛りをなくし、2類と5類の中間的な位置づけにすることが望まれる」などと意見した文章が公表された。

その意見の内容は、「⾃宅療養中の人が悪化した場合には、地域の医療機関でも対応できるよう、外来診療、訪問診療、軽症例の経過観察⼊院が可能な医療機関を増やすこと。中⻑期的には、2類感染症相当の縛りをなくし、どの医療機関でも対応可能としたうえで、薬剤や検査の公費負担は残す、2類と5類の中間的な位置づけにすることが望まれる」と提案。

この意見について会議後、吉村洋文知事は「もっと感染力が強いオミクロンBA.2へどうすれば適切に対応できるのかを考えるべき。重症化を防ぐことができる早期治療を実現することは、すべての医療機関にとって賛成意見。臨床で最前線でやっている白野先生も同じ意見だった。ほかの専門家のなかでも議論が分かれているとこでもあるが、それをしっかり聞いて、府としても第7波までに考えをまとめたい」と語った。

取材・文・写真/岡田由佳子

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