尼崎市・桜のそばに現代アート、巨大でカラフルな物体が出現

2022.3.21 07:15

中庭に展示された作品「INTER-WORLD/SPHERE」。大きな桜の木は開催中に満開になる可能性も(3月18日・尼崎市歴史博物館)

(写真3枚)

「尼崎市歴史博物館」(兵庫県尼崎市)の中庭に、巨大バルーンが出現。風に揺れるたびにパステルカラーがピンク、パープルと変化する美しい物体の正体は、3月27日まで開催されるイベント『あまがさきアート・ストロール』の出展作品だ。

阪神・尼崎駅から徒歩15分圏内にさまざまなアート作品が展示され、散歩しながら鑑賞できるのが魅力の同イベント。この巨大な作品『INTER−WORLD/SPHERE』を手掛けたのは、美術家の奥中章人さんだ。

人間の関係性をテーマに作品を作る奥中さん。「人間だけでなく、すべての関係の形がどういうものなのか・・・。例えば、楽しい気持ちになると空にも舞い上がる気持ちがあるように空気も温かくなると上昇するし、気圧の変化で人の気分が憂鬱になるなど、我々と空気は何万年もともに歩んできている」と、空気を使った作品作りの動機を話す。

本作は、春に満開になる中庭の大きな桜の木がヒントに。「花見、青空と薄紅の美しい桜・・・、それにフィットするものが再現できないかと色を選んだ。日照条件や光の角度、観賞する角度によって変化し、晴れた日はビビットカラー、曇りだとパステルなパールカラーに。見えない空気を感じることができます」と、奥中さんは作品の魅力を語った。

この日、作品のそばに立つ桜の木では、わずかながらもつぼみが膨らみはじめており、期間中には少しずつ開花する見込み。日々、作品も表情を変えるだろう。

取材・文・写真/岡田由佳子

『あまがさきアート・ストロール~Produced By 六甲ミーツ・アート芸術散歩~』

日程:2022年3月19日(土)~27日(日)
※特別展示は3月5日(土)~4月10日(日)
会場:阪神尼崎駅周辺 (中央公園、あまがさき観光案内所、中央図書館、尼崎城、尼崎市立歴史博物館、二の丸公園、庄下川公園、尼崎えびす神社、三和市場、貴布禰神社、大覚寺、尼信会館、開明庁舎、旧尼崎警察署、A-Lab)
料金:無料(尼崎城は要入城料)
電話:06-6489-6675

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