料理番組に初心者・DAIGOを起用した理由「悩む人に寄り添う」

2022.4.29 07:30

ローリエをきれいにちぎることができ、喜ぶDAIGO (C)ABCテレビ

(写真5枚)

4月4日からスタートした新料理番組『DAIGOも台所 〜きょうの献立 何にする?〜』(ABCテレビ・テレビ朝日系全国ネット/毎週月〜金曜・昼1時半〜45分)。お料理ビギナーのDAIGOが、計量や皮むきに悪戦苦闘しながら料理に挑戦する姿が「平和すぎる」「斬新」とSNSで話題に。4月24日には多くのリクエストに応え、早くも傑作選が放送されたほどだ。

一方で、27年続いた『上沼恵美子のおしゃべりクッキング』と同じ枠とあって、「これは料理番組と言えるの?」という疑問の声も。今回、同番組のプロデューサー・矢野政臣さん(ABCテレビ)に、番組の狙いや収録の裏話などを訊いた。

■「献立に悩む人に寄り添う番組にしたかった」

──放送内容を伝える漫画やイラストがツイッターに続々登場したり、「DAIGOも台所」がトレンド1位になったりと、SNSでの反響がすごいですね。

バズリ方としては想定外ではあったんですが、元々ツイッターなどSNSには力を入れていて。30~40代の働く女性もターゲットとしているので、そういう方にも届くようにタッチポイントを増やすことを考えていました。ですので、今の反響は本当にありがたく、うれしいですね。

──この番組は日々の「献立」にスポットを当て、DAIGOさんが辻調理師専門学校の先生のお手伝いをしつつ、料理の「基礎」を学ぶという内容です。企画した経緯を教えてください。

この時間って、専業主婦のみなさんが家にいて「これから何を作ろうかな」と考える時間帯だと思うんですが、新番組の企画を考えるにあたって、「それで良いのか、今の時代に合ってないんじゃないか」と思ったんです。働いている人は見ることができないし、見逃し配信をしていることもPRできていない。地上波の数字だけじゃないとは言われるものの、果たして本当に見て欲しい人に届いているか、と疑問に思っていました。

──私も社会人になってから、昼の料理番組をリアルタイムで観ることはほとんど無かったです。

そうですよね。今や男女関係なく、誰が料理したっていいじゃないという時代。働きながら毎日の献立を考える人が多いなか、「調味料を計るのが本当はめんどくさいのに、番組では計ったものが用意されている」「冷蔵庫の食材のやりくりが難しい」「皿洗いとか後片付けが大変なのに」など、既存の料理番組にいろいろ思うこともあって。

「これってどうしたらいいの?」というのを、DAIGOさんというほぼ料理初心者の視点でやってもらえたら、だいぶハードルが下がると思ったんです。上沼さんのときは、主婦で子育てをしながら料理を作ってきたという経験があって共感をいただいていたと思うんですが、それとはまた違う目線で「料理」というものにアプローチできたらなと。

慎重に砂糖を計量するDAIGO (C)ABCテレビ

──確かに、醤油や砂糖を計る姿を全員で固唾を吞んで見守る料理番組はこれまでなかったですよね(笑)。レンジでハンバーグを作る回では、タマネギをみじん切りするときにDAIGOさんが便利グッズの「ぶんぶんチョッパー」を使っていて驚きました。

「料理番組でこんな初歩的な計量からやるなんて」と言われることもありましたが、結局どの家庭でもやっていることですから。料理が苦手な人にも寄り添う感じで、「DAIGOさんも台所にいて頑張ってるよ」というのを伝えていけたらと思っています。みじん切りもプロの方がササッとやると「こんなにできへんな」となるけど、ぶんぶんチョッパーならできそうな気がしますよね。

──月曜から木曜は日替わりのテーマに合わせた3つのメニューを辻調理師専門学校の先生が毎日提案、金曜は人気料理コラムニストの山本ゆりさん指導のもと、なんと1人でDAIGOさんがチャレンジすることも話題です。

バリエーションのある3品が提案されていれば、「今日はその気分じゃないねんな」というときでも、献立を考えるのがちょっと楽になりますよね。また、辻調さん、山本ゆりさんと間違いない実力を持った方々に出演していただいているので、おいしさには絶対の自信があります。アプローチの仕方は全然違いますが、レシピのレベルは『おしゃべりクッキング』のときとまったく同じなので、献立の参考になると思いますよ。

  • LINE
  • お気に入り

関連記事関連記事

あなたにオススメあなたにオススメ

コラボPR

合わせて読みたい合わせて読みたい

関連記事関連記事

コラム

ピックアップ

エルマガジン社の本