片岡愛之助&戸次重幸のコメディ「会話が剛速球のキャッチボール」

2022.4.23 07:45

『奇人たちの晩餐会』に出演する戸次重幸(左)と片岡愛之助(右)

(写真2枚)

歌舞伎俳優・片岡愛之助と、俳優・戸次重幸が、フランス発の傑作コメディ『奇人たちの晩餐会』で舞台初共演を果たす。大阪公演に向けたリモート会見が、4月21日におこなわれた。

『奇人たちの晩餐会』は、初演1998年のワンシチュエーション・コメディ。毎週水曜日に、自分が見つけた奇人たちを招いて笑いものにするという、悪趣味な晩餐会を催しているピエール(戸次)が、「マッチ棒を使った模型作りが趣味」というフランソワ(愛之助)を招待。そしてその晩、ピエールの人生を一変させるようなアクシデントが次々に起こるという、奇妙な物語だ。

愛之助は「至近距離で剛速球のキャッチボールをするような、みんなの会話が見どころ。とはいえ難しいところはまったくないし、本当に気軽に観ていただけるのでは」と評したが、戸次は「ピエールの視点で見るとすごくキリキリするし、全体にただよう緊張感が見どころだと思う」と真逆の感想。愛之助との共演に対しては「今まであまり観たことがないタイプの、愛之助さんの芝居が観られるはず」と気を引き締めるように語った。

また愛之助は、生真面目さから事態をどんどん悪化させるフランソワと自身を重ね合わせ、「自分もそういうところがある」と自己分析。「僕もどんくさくて、いらんおせっかいをしちゃうんですよ。良かれと思ってやったことが、裏目に出てしまったりして。だから台本を読みながら『わかるわー』と思ったし、共感できるお役です」と語った。

戸次の方も、自分のなかの「奇人」要素として「忘れ物が多いこと」と「ワックスがけのこだわり」を暴露。「携帯、財布、鍵などを必ず忘れる。この前も家族で空港に向かう前に『みんな、忘れ物ないな!』って言った俺が、携帯忘れてました(笑)。ワックスがけは、家の床を3日にいっぺんぐらい、一切継ぎ目を残さずにかけます。リビングのきれいさは誰にも負けません」などと、愛之助が若干引き気味になるほど、熱弁を振るっていた。

そして大阪公演に向けて、「みんなの一挙手一投足、一言一句を聞き逃さないように。『この芝居、どうやって終わるんだろう?』というのを、想像しながら楽しんでほしいです」(愛之助)「完全なる娯楽作品。全国でもトップクラスでノリのいい、大阪のお客さんの前でお芝居できるのが楽しみです」(戸次)とメッセージを寄せた。

愛之助と戸次のほかには、水夏希や大森博史などが出演。東京公演を経て、関西では6月25日~27日に「森ノ宮ピロティホール」(大阪市中央区)にて。チケットはS席1万2000円、A席1万1000円で、5月22日に。

取材・文/吉永美和子

奇人たちの晩餐会

会場:森ノ宮ピロティホール(大阪府大阪市中央区森ノ宮中央1-17-5)
期間:6/25(土)〜6/27(月)
料金:S席1万2000円、A席1万1000円

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