神戸にある「コンバースの聖地」、名物店主は伝説づくしの81歳

2022.5.29 08:05

神戸・元町商店街で「柿本商店」を営む店主の周春陽さん(81歳)

(写真15枚)

■きっかけは米コンバースの倒産「深く、広く」

「ブーツ」の販売をきっかけにスタートした「柿本商店」。でもやはり、気になるのはいかにして「コンバースの聖地」となったのか、だ。

「ネットで探すより、ここに来たほうがすぐに見つかる」と、店主の周さん

──ではブーツから「コンバース」にシフトしたのはいつ頃だったんですか?

初めはコンバースだけではなく、いろんな種類をやってた、アディダスもプーマもプロケッズも。それをやっとるうちに、種類は多いけど奥行きがないことに気付いて。だから1個に絞って、深く広くって方向に変えた。

──なるほど、ここが始まりだったんですね。

そうやね、あのときはUSAの製品も扱っていたんだけど、平行輸入をしていた友だちに「(米コンバースが)潰れるで〜!」と1997年に言われて。それに対してわしが「力入れて、向こうの残ったやつ全部引き上げる」言うたんよ。それで2万3000足、みんな買い取った。

──ブーツに続き、その勇気のある決断には脱帽です。

そうでもないよ(笑)。ほんでその買い取った分を3年寝かしとったんよ、そしたら2000年に新聞が米コンバースの倒産を発表した。その途端、東京、名古屋の同業者が「おっちゃんそれ分けて〜!」言うてきたから、「やるやる〜」って全国各地の業者に売ったね。

──その業者の方は周さんから買い取ったコンバースをいくらで販売されるんですか?

うちは輸入業者の手数料分2000円分を足して売ってたけど、うちが7800円で売ったものを業者は1万5800円にして売ったんちゃうか、特にキャンバスのモデルは人気だったし、それでも売れる時代やった。

柿本商店

住所:神戸市中央区元町通4-1-14
営業:平日11:00〜17:30、休日11:00〜18:00
電話:078-351-0997

  • LINE
  • お気に入り

関連記事関連記事

あなたにオススメあなたにオススメ

コラボPR

合わせて読みたい合わせて読みたい

関連記事関連記事

コラム

ピックアップ

エルマガジン社の本