放置自転車問題に出した神戸の答え、主要8駅にタワー式駐輪場

2022.5.29 10:15

地下タワー式駐輪場について説明する、久元喜造神戸市長(5月26日・神戸市役所)

(写真4枚)

駅前など市街地で問題となっている放置自転車。神戸市は5月26日、その改善を図るために地下に自転車を収容する「地下タワー式駐輪場」を整備すると発表した。

神戸市内では1日に約3万人が利用するものの設置数は十分ではないという市営駐輪場。久元喜造市長も、「移動時によく駅前駐輪場を見るが、やはりまだまだ放置されている自転車が多い」と、この日の定例会見でコメントしている。

そこで注目されたのが、地下タワー式駐輪場。地上部分にはエレベーターのようなコンパクトな入出庫口があるだけで、自転車を預けると、自動で地下の駐輪スペースに収容される仕組みだ。

地上部分は広場などに有効活用でき、また駐輪スペースには人が入らないため盗難のリスクを軽減できるなどメリットが多く、数年前から一部の自治体が導入。関西では、西宮市や伊丹市ですでに取り入れられている。

久元市長は 「コロナ禍になってから、自転車を使って通勤・通学をしたいというニーズが従来より高まっている。神戸は山が海に迫り、下流地面積(平たい土地)が狭い。地下タワー式駐輪場は、非常にメリットのある話だ」と期待を寄せた。

設置対象駅は、JR神戸駅、JR兵庫駅、JR三ノ宮駅、阪急岡本駅、JR摂津本山駅、JR六甲道駅、JR新神戸駅、JR新長田駅の8駅。もっとも早く完成するのはJR神戸駅で、2025年度ごろを予定。現在設計中だという。

取材・文・写真/合楽仁美

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