今や朝の顔…谷原章介が挑む、松尾スズキ作品に「気持ちがいい」

2022.6.16 07:00

舞台『ドライブインカリフォルニア』に出演する(左から)阿部サダヲと谷原章介

(写真3枚)

『めざまし8』(フジ系)などで司会者としても活躍する俳優・谷原章介が出演する舞台『ドライブインカリフォルニア』。大阪公演を前におこなわれた取材会では、谷原と共演の阿部サダヲが登壇し、意気込みを語った。

松尾スズキ作・演出による「日本総合悲劇協会」旗揚げ公演(1996年)が初演で、今回が3度目の上演となる本作。田舎町のドライブインを舞台に、様々な笑いと因習と愛憎が入り乱れる人間ドラマで、谷原はドライブインの店主・アキオ(阿部)の妹で、元アイドルだったマリエ(麻生久美子)のマネージャー・若松を演じる。

谷原はもともと、松尾や阿部が所属する劇団「大人計画」のファンだったので「参加させていただけるのが本当にうれしい。阿部さんはドラマで共演したときに、芝居の引き出しの多さに圧倒されて『やっぱり舞台でいろんな経験をしてる人はすごい』と思ったので、舞台でご一緒できるのは嬉しいなあと思いました」と、喜びを素直に表す。

とはいえ、エキセントリックな言動が多い若松役は、当初は演じ方に戸惑ったという。「僕はほかのメンバーみたいに、自分から笑いを取っていくキャラクターではないし『どうやってここにいればいいのかな?』と、稽古をしても地に足がつかない感じがありました。でも舞台を観た方に『(この世界に)なじんでる』と言っていただけるのは、とてもうれしいです」と、挑戦的な役柄に手応えを感じているそうだ。

舞台『ドライブインカリフォルニア』に出演する谷原章介

松尾の作品を実際に演じてみて「段取りが多いけど、それがピタッとハマると気持ちがいい。振りと受けもキチッとしているし、しかもあとで全部それらを回収していく。やっぱり松尾さんすげえなあ!と感じます」と、改めてその世界の素晴らしさを実感。さらに本作に対しては「どこかの部分で、自分と投影しやすいところがあると思う」とも語る。

「ここにいる人たちは、全員なにかが欠けていたり、社会に適合できなかったりする人ばかりだけど、彼らのつらい思いを受け止めて『逃げ道を作ってもいいんだよ』と言う、とてもやさしい話でもあるんです」と語り、「笑いがワーッとまぶされているけど、芯の部分にある優しくて切ない部分も、きちんとお届けしたいです」という意気込みを見せた。

『ドライブインカリフォルニア』は、ほかに皆川猿時、猫背椿、小松和重などが出演。大阪公演は6月29日〜7月10日、「サンケイホールブリーゼ」(大阪市北区)にてに。チケットは一般8500円ほか、現在発売中。

取材・文/吉永美和子 写真/引地信彦

舞台『ドライブインカリフォルニア』

会場:サンケイホールブリーゼ(大阪府大阪市北区梅田2丁目4−9 ブリーゼタワー7F)
期間:6月29日(水)〜7月10日(日)
料金:指定席8500円、ブリーゼシート(バルコニー)7000円、ヤング席(22歳以下)3800円

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