水原希子や林遣都ら出演「星新一」の短編ドラマ、地上波で放送

2022.6.23 07:15

NHK総合にて放送される『星新一の不思議な不思議な短編ドラマ』(C)NHK

(写真1枚)

「ショートショートの神様」と呼ばれ、SF短編小説を中心に生涯1000編以上の作品を残した作家・星新一。その世代を超えて読み継がれる名作を映像化した『星新一の不思議な不思議な短編ドラマ』(NHK総合)が、7月4日から3週間にわたって放送される。

本作は現在、NHKBSプレミアム・BS4Kにて放送されている1回15分完結のオムニバスドラマ(放送は2022年4月から8月まで、シリーズ全20回予定)。星新一の代表作のひとつ『ボッコちゃん』をはじめ、短編集『ようこそ地球さん』『なりそこない王子』などに収録されている数々の短編小説が、水原希子、永山瑛太、林遣都ら豪華俳優陣によって実写化されている。

短時間で展開される予測不可能なストーリーに、SNSでは放送されるやいなや、「原作を知ってても、現代的なアレンジも入ってて面白い」「(15分と短いのに)まるで映画を観てるよう」と話題に。

そして今回、「ぜひ再放送を」「何度でも味わいたい」といった視聴者からの反響を受け、7月4日からNHK総合「夜ドラ」枠での放送が決定。2022年4月から6月までに放送された第1回「ボッコちゃん」から第12回「窓」までのエピソードが3週間連続で、地上波で初めて放送されることとなった。

■ 未来を予見したような、人間の本質を突く物語

映像化されたエピソードも含めた星新一作品の特徴として、固有名詞や時事風俗などは作中にほぼ用いられず、無駄を省いた簡潔な文章があげられる。

総合演出の望月一扶は、それを「逆に言えば原作に残された言葉や台詞には深い意味があるはずです」と捉え、登場人物の心情、服装や髪型、小道具に至るまで、制作スタッフ総出で単語ひとつにまで目を凝らし、現代とのシンクロも意識しながら今回のドラマ化に挑んだという。

また、星新一作品に欠かせない「宇宙」「ロボット」「悪魔」などのファンタジーやSF要素に加えて、作品の根底に漂う人類や社会への皮肉やおかしさを交えた目線も、重要なエッセンスだ。

制作統括・鳥本秀昭は「世界はあれよあれよと凄まじく変わり、それが、星新一さんが皮肉とアイロニーを込めて描いた物語とますます似てきたことに戦慄すら覚えています」とコメントしており、数十年前から未来を予見したような人間の本質を突く物語が、俳優陣の演技と映像美でいかに味わえるかも本作の見どころといえる。

放送は7月4日から3週連続で、月曜から木曜日の夜10時45分〜。計12回を放送予定。

【放送予定一覧】
第1週:7月4日『ボッコちゃん』(出演:水原希子)/5日『生活維持省』(出演:永山瑛太)/6日『不眠症』(出演:林遣都)/7日『地球からきた男』(出演:高良健吾)
第2週:7月11日・12日『善良な市民同盟 前・後編』(出演:北山宏光(Kis-My-Ft2))、玉城ティナ)/13日『逃走の道』(出演:村杉蝉之介/コウメ太夫)/14日『見失った表情』(出演:石川静河)
第3週:18日『薄暗い星で』(出演:染谷将太、栗原類)/19日『白い服の男』(滝藤賢一、村上虹郎)/20日『ものぐさ太郎』(出演:荒川良々)/21日『窓』(出演:奈緒、リリーフランキー)

文/たなかゆうこ

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