「ミャンマー人は僕の個性」唯一無二へ奔走する俳優・森崎ウィン

2022.6.28 20:15

ミュージカル『ピピン』で主演をつとめる俳優・森崎ウィン

(写真10枚)

■「ミャンマー人は僕の個性」

──森崎さんを語るときに、ミャンマー人というのはどうしても外せない要素ですが、「ミャンマー人だから苦労した」という話ばかりになっている気がします。逆に「ミャンマー人でよかった」と思うことも、同じぐらいあるんじゃないでしょうか?

めっちゃくちゃありますよ! だって僕の個性ですもん。個性で勝負する世界で「ミャンマー人」という個性を持ってる人は、今のところ日本では僕だけですし、ハリウッドに行ったミャンマー人も、僕が初めて。だから「僕はミャンマーのパスポートをまだ持ってますけど、なにか?」っていうところで、絶対に勝負してやろうと思っています。

インタビュー時は別の作品に出演中だったため、髭を生やしている

──唯一無二の個性だという、強みに変えたわけですね。

でも正直、そう思うに至るまでは、もうメッチャクチャだったんです。それを乗り越えられたのは、僕の場合はすごく周りの人に恵まれたから。ビザもそうだし、友達関係にしても、僕の実力じゃどうにもならない・・・「運が良かった」という一言でしか言い表せないことばかりでした。だから、まだ問題を抱える人に「アドバイスをください」と言われたとき「今一度、周りを見てほしい」ぐらいしか言えないんです。ラッキーを引き寄せるために。

──とはいえ、日本や世界で活躍する同国人が同じ時代に存在するということは、ミャンマーの人々、特に子どもたちの希望になるのではないかと思います。

そうなんですよ。こういうことを、僕はミャンマーの子どもたちに伝えたいのに、あんなクーデターが起きて・・・どっちが良い悪いは置いておいて、夢を持っている若者がいっぱいいるのに、なんでこうなってしまったんだろうと。でもこういう『ピピン』みたいな作品に出ることで、彼らに希望が伝わるんじゃないかと思うし、実際にSNSのコメントを見ていると「あ、伝わってんだな」と感じます。不安定なミャンマーのなかで、いまだに僕のファンでいてくれている人たちは、日本のWEB記事もチェックしてるんですよ。

──え? 日本語なのに?

今の翻訳機能ってすごいんですよね。ちゃんと読んで「そんなことをやってるんだ。がんばってね」ってコメントしてくれる。そういうのを見ると伝わってるなあと思うし、伝えなきゃいけないと思うから、僕が今できることを一生懸命やりたいです。

──だとするとこの記事も、ミャンマーの人たちが読むかもしれない

本当にそう思います。引き続きがんばっていきたいです。

「ミャンマー人というバックグラウンドを武器にしたい」と話す森崎ウィン

ミュージカル『ピピン』は、東京公演を経て、9月23日~27日に「オリックス劇場」(大阪市中央区)で上演。チケットはS席1万3500円ほか、現在発売中。

ミュージカル『ピピン』

会場:オリックス劇場(大阪府大阪市西区新町1-14-15)
期間:09/23(金・祝)~/09/27(火)
料金:【マチネ】※9/24(土)12:00、25(日)12:00、26(月)13:00、27(火)13:00 S席 1万3500円、A席 9500円、B席 7500円【ソワレ】※9/23(金・祝)17:00、24(土)17:00 S席 1万2500円、A席 8500円、B席 6500円

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