２０２１年１０月に「京大ＢＯＸ店」をオープンし、「熱烈！ 集会ルーム」のほか、「京大王クイズルーム」「一発撮り（ＴＨＥ ＦＩＲＳＴ ＴＡＫＥ）風ルーム」など、これまでのカラオケボックスの概念をぶち破るコンセプトルームが話題となったカラオケ店「ジャンカラ」を運営する「ＴＯＡＩ」（本社：京都市中京区）。

今回、「スナック」と「町工場」をテーマに東大阪のイメージを再現した「ジャンカラ ディープ布施店」（大阪府東大阪市）が６月２４日にオープン。さっそく同店を訪れ、プロジェクトを担当したクリエイティブ戦略室室長の村田さんに話を訊いた。

■ ジャンカラのなかに、まさかの「スナック」が出現

──今回もカラオケ店とは思えない、一風変わった内装にまず驚きました。１階に夜のディープな雰囲気が漂っていて･･･リアルすぎます！

ありがとうございます。１階はスナック街を再現し、地下１階は町工場をイメージして、２フロアの構成になっています。個室があるだけでなく、１階のスナック街のど真ん中には、コの字カウンターを設置し「カラオケ喫茶 ディープ」として営業しています。

──カラオケ喫茶として利用できる、ということですか？

はい。当店を利用している方なら誰でもここで歌ったり、食事をしたりしていただける場所になっています。個室でカラオケするのはもちろん、カウンターでみなさんの前で歌うのもＯＫなんです（カウンターだけの利用も可）。

──まるでスナックですね！

あくまでカラオケ喫茶なのですが、ここで楽しんだあとには、布施にある本格的なスナックに遊びに行ってもらったり、反対にスナックに行った帰りにこちらに来ていただいたり、布施の町を楽しんでもらえたらと思っているんです。

■ 東大阪にある大学や企業とのコラボルームも

──「京大ＢＯＸ店」では斬新なコンセプトルームが話題になりましたが、こちらはどんなものがあるのでしょうか？

今回は４種類のコンセプトルームを用意しています。どれも地元の大学や企業とコラボしています。まず、東大阪にある近畿大学・文芸学部の空間デザインゼミ（担当：岡本清文教授）とコラボした部屋が２種類あります。

とにかくド派手な金一色の「ゴールデンルーム」と、東大阪の町工場で出た廃材を利用した「ガレージルーム」で、「ガレージルーム」は廃パレットで構成された壁に学生のステンシルアートが施されており、ほかにも東大阪の廃材で作られたマラカスなどＳＤＧｓについても配慮したカラオケルームとなっています。

──東大阪ならではのエコな部屋なんですね！

そうなんです。そして、東大阪にある企業とのコラボルームを２種類用意しました。まずは、東大阪に工場を持つひし形金網製造会社の「共和鋼業」さんとコラボした「金網バンギャルルーム」。こちらは部屋全面金網を使っていて、椅子とか荷物置きなんかも金網になっているんです。金網のイスは、意外と座り心地もいいんですよ！

他店舗でも人気の「バンギャルルーム」のように、テレビモニターの前には柵を用意し、ライブハウスのような雰囲気を出しています。バンド好きのお客さまのなかには、好きなアーティストのＭＶを見ながら、ヘッドバンギングするなど楽しみ方をしているそうです。

──どのお部屋も既存のカラオケ店とは全く違うので、わざわざここを訪れたくなっちゃいます！

東大阪の良さがたくさん詰まったお店になっています。東大阪にある町工場の技術の高さ、おもしろさを知ってもらったり、スナックのカウンターでいろいろな方と仲良くなれたりと、地域の憩いの場所や東大阪を知ることができる場所になれたらと思っています。カラオケ喫茶では、８５点以上を取るとドリンク・フードと交換できるチップがもらえる企画などもしているので、１人でも気軽に遊びに来てください。

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営業時間は朝１０時〜翌朝５時。コンセプトルームは予約で埋まっていることが多いので、予約がベター。場所は近鉄「布施駅」から徒歩約２分。

取材・文・写真／野村真帆