「もっと幅広く魅力を」心斎橋のカステラ店・銀装の新メニュー

2022.7.3 14:15

いちご入りクラッシュゼリー、ヨーグルトゼリー、いちご、生クリーム、グラノーラが5層になったカステラパフェ(1320円)。その上にカステラとバニラアイスをオン

(写真5枚)

大阪・心斎橋で1952年から愛される老舗カステラ専門店「カステラ銀装」。その2階で同社のカステラがいただける「カフェ ラ・サール」では、コロナ禍を受け「カステラパフェ」がリニューアルされた。

大阪・心斎橋筋商店街の「大丸心斎橋店」前という好立地に本店を構えた「カステラ銀装」。創業当時はテイクアウトのみの販売だけだったが、「買い物帰りにちょっと一息つきたい」という顧客からの要望を受け、1980年に2階に誕生したのが「カフェ ラ・サール」だ。

現在に至るまで同店の太客だったのは年配層。しかしながらコロナ禍の影響で客足は遠のき、その影響に晒された。そこで、カステラをより幅広い人々に食べてほしいと、若い層をターゲットに再開発したのが「カステラパフェ」(1320円)だ。

従来はキューブ状のカステラを入れていたという同社のパフェ。リニューアルにあたってビジュアル面も新たに、薄切りにしてグラスを囲むように配置。使用するのは「カステラ銀装」のクリーミーでふんわりとした食感が特徴のカステラ「カステ11」だ。スポンジは土台などサブ役として入るパフェがメジャーななか、同店ではあくまでもカステラを軸に、全体のバランスを考えたという。

常務取締役の赤木康人さんは、「パフェって食べ終わった後に重くなることが僕自身多くて。でも見た目のボリューム感はほしいから」と、高さ25cmのグラスからカステラがはみ出るビジュアルにしつつ、パフェの終盤には苺入りクラッシュゼリー、ヨーグルトゼリーを忍ばせ、最後まであっさりと食べてもらえるような工夫が凝らされている。

1952年から変わらない姿で店舗を構える「カステラ銀装」。2階が「カフェ ラ・サール」

「カステラ本来の昔懐かしい味はもちろん、生クリームやフルーツ、アイスクリームなどを添えて食べてもおいしいことを知ってもらいたい。自宅でカステラを自分好みにアレンジして楽しんでもらう・・・そんなキッカケになるとうれしいです」と、赤木さんは語る。

「カステラ銀装」は大阪のほか、兵庫県と神奈川県に直営店を構え、関東地方や中国・四国地方などの百貨店でも販売されているが、「カステラパフェ」がいただけるのは心斎橋本店のみ。営業時間は昼11時から夕方の6時まで、大阪メトロ心斎橋駅の6番出口から出てすぐ。

取材・文/宮口佑香

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