カクバリズム２０周年ライブ、京都・磔磔で豪華メンツの３日間

2022.7.22 21:15

20周年のカクバリズム

(写真6枚)

ＹＯＵＲ ＳＯＮＧ ＩＳ ＧＯＯＤやｃｅｒｏ、キセルらの音楽レーベル「カクバリズム」の２０周年記念ライブが、京都のライブハウス「磔磔」（京都市下京区）にて３日間にわたって開催される。

「カクバリズム」は、自らもミュージシャンだった角張渉が２００２年、ＹＯＵＲ ＳＯＮＧ ＩＳ ＧＯＯＤの音源をリリースするために設立したインディーズレーベル。

今では国民的スターとなった星野源と俳優としても活躍する浜野謙太が所属したＳＡＫＥＲＯＣＫ（２０１５年解散）を筆頭に、ジブリ映画『かぐや姫の物語』のテーマソングを手がけた二階堂和美、現在のシティポップムーブメントの火付け役となったｃｅｒｏ、映像と音を駆使した唯一無二のエキゾチックなダンスミュージックを生み出すＶＩＤＥＯＴＡＰＥＭＵＳＩＣなど、ユニークなアーティストを数多く世に送り出してきた。

アーティストの個性を尊重し、インディーズならではの自由な遊び心や趣味性を貫きながら、それをビジネスとして成立させるレーベルの在り方は、日本の音楽シーンの革命であり、奇跡と言っても過言ではない。

そんなカクバリズムが２０周年とは。月日の経つ速さに驚きを禁じ得ないが、１０周年スペシャルの際に、社長が「みなさんが６０歳になっても『あ～カクバリズム１０周年スペシャルはすごい面白かったよなぁ～』と話題にできるくらいのものにしたい」と意気込みを語っていたのに倣い、ここはカクバリズムとともに歳を重ねていける幸福をしかと噛み締めたい。

在日ファンク

■ 角張氏いわく「夢の２マン」な３日間

ライブは９月１７日・１８日・１９日の３日間。ラインアップは、１７日が京都が誇る兄弟ユニット・キセルと、キセルの兄・辻村豪文プロデュースによるファーストアルバムが海外でも高い評価を集める新鋭シンガーシングライター・ｍｅｉ ｅｈａｒａ。世代は違えど、詩情に満ちたノスタルジックなメロディと柔らかくも凛とした歌声で豊かなうた世界を生み出す両者の共演に期待が募る。

１８日はカクバリズム最強のライブバンド、浜野謙太率いる在日ファンクと、スペシャルなもう１組が熱い夜を繰り広げるという。そして最終日の１９日は、最高のポップスを奏でる澤部渡のソロプロジェクト・スカートと、カクバリズムのみんながリスペクトする曽我部恵一率いるサニーデイ・サービスの夢の２マン！

そんな顔ぶれはもちろん、一見のお客さんも身内の一員になったようなアットホームでピースな多幸感あふれるムードもカクバリズム主催のイベントの大きな魅力だ。

毎度、採算度外視の来場記念グッズをはじめ、周年イベントならではのお楽しみもあり。修学旅行気分で京都に泊まり込んで３日間制覇するも、またよし。ネット配信では絶対に味わえない、この空気は現地でこそだ。チケットの一般発売は７月２３日。料金は１７日・１８日が５５００円、１９日が６０００円。

文／井口啓子

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