大阪府で若者の死因1位が3年連続自殺「悲劇をなくしたい」

2022.7.21 06:15

定例会見でのフリップより(7月20日・大阪府庁)

(写真3枚)

大阪府内に住む30歳未満の死因1位が3年連続「自殺」で増加傾向にあることが、7月20日におこなわれた大阪府の定例会で発表。自殺対策が急務とし、SNSを中心に相談窓口の広報・周知を図る啓発動画を21日から配信する。

29歳以下の若者の自殺者数は2015年に137人(男性88人、女性49人)だったのが年々増加し、2020年には212人(男性130人、女性82人)に。2021年は209人と若干減少したものの、女性は96人と増えている。

その要因について吉村洋文知事は、「全国的にも若年層の自殺が増えていて、社会が不安定になったり、有名な方が亡くなったり、経済的なことだったりと要因がさまざま。コロナの影響も確認したが、さまざまな要因があり正確に分析するのが難しいというのが医療部の判断」と説明。

続けて「ただ、精神的に鬱になったり落ち込むといけないこと、若い女性が増えていることは分かっている。そういった方がひとりで悩まないよう、しっかり相談してほしい、周りの人も気づいていただきたいというメッセージを発信していくことが重要。できるだけ自殺の悲劇をなくしたい」と語った。

自殺対策として作成した啓発動画は、YoutubeやTikTok、そのほかのSNSで配信され、8月15日からは大阪メトロ御堂筋線の車内広告でも公開予定。合わせて相談窓口を分かりやすくまとめた案内サイト「大阪こころナビ」も新設し、幅広い相談者に対応するという。

取材・文・写真/岡田由佳子

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