新グループを発足させた大森靖子「個の肯定を目に見える形で」
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METAMUSE(左から、西井万理那、大森靖子、藍染カレン)
「2人が本名なのはかっこいい」(藍染)
──SNSなどの匿名性における、負の部分ですよね。
大森「うん。怒りという感情は意外と大事だから、ちゃんと喧嘩した方がいい。アンガーマネージメントとか言ってるけど、もちろん、ぶつけ方は選んだ方がいいけど、いろんな感情を大事にできるように、感情の匿名性を無くしたいなって思う」
──そういうところも含めて、自分たちも実名でやります、ちゃんと顔を出してやります、だからこそファンもちゃんと存在してほしいというか。
大森「そうですね」
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──西井さんは、匿名性もくそもないって感じですが。
大森「ないよねぇ(笑)」
西井「うちは、アイドルをやるなら本名でやりたかったのね。絶対に。本名の自分が好きだったの。芸名もかっこいいけど、どうしても本名でやりたかったの」
大森「私も本名派です」
藍染「私は芸名です。新しい人生がほしかった」
西井「うん、その気持ちもわかる」
大森「わかる、わかる。カレンはそうだよね」
藍染「でも、2人が本名なのはずっとかっこいいと思ってる」
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──本名でやるのは、結構な覚悟ですからね。人として強い。でも、大森さんの強さと、西井さんの強さはまた種類が違う。
大森「全然違う〜。めっちゃ憧れる」
西井「うち、強いと思わないんだけど、別に」
大森「超ストロングスタイルだよ」
西井「やさしー」
──藍染さんと西井さんの2人は、放っておいても勝手にやってくれるタイプじゃないですか。
大森「そうそうそう、特ににっちゃん。カレンはたまに変な藍染カレンを作ってくるときがあるので、『そっちじゃないよ、そっちじゃないよ』ってやるけど(笑)」
藍染「私は結構、靖子ちゃんの手間をかけさせてると思う(苦笑)」
大森「カレンは基本、やればなんでもできるので」
「アイドルは自分にとって相性がいい」(大森)
──この2人はさておき、そういうコンセプトだとメンバーそれぞれの表現への想いや自立性も求められますよね。グループに合わせるんじゃなくて、メンバーの個性、表現がMETAMUSEというグループを形成していくというか。
大森「それができるタイプの人しかいない、逆に私の言うことを聞いてくれない(笑)。超やりたいのしかやってくれないので、そう思ってくれる楽曲を私が作るしかないと、これまでやってきましたから(笑)」
──こうやりましょう、じゃなく、与えたテーマに対してどんなアプローチをするか、という。
大森「私の場合は、『あ、そうやるんだ。おもしろい!』っていうプロデュース方法で、『こうしなさい』と言ったことは1回もない。ってか、やろうと思っていない。なにが出るか楽しみにして、ネタを提供するみたいな。曲を書いて、これ、メンバーはどんな風にやるんだろう? みたいな」
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──きっちり揃える団体芸ではなく、個々の表現で全体を作り上げていくスタイルですね。ある意味、表現としてどうやってグループに返していくかという。
藍染「ありのままでいることがいちばん美しい瞬間というのが絶対あるから、私もZOCでそれができるようになりたかったし、見てくれてる方にもそれを感じ取ってもらえればと思ってずっと活動してきたので」
──西井さんはどうですか?
西井「うちはやりたいからやる、それだけ。グループへの貢献とは別に考えてない」
──なるほど。いろんなインタビューを読ませてもらったんですが、西井さんって頭では理解してないけど、体で分かってるタイプなんでしょうね。
大森「そう、勘がめちゃくちゃ良くって。にっちゃんに『いい』と思ってもらえるものをこっちが作る感じです(笑)」
──あと、ZOCの活動を見たとき、大森さんの意思として、大人に作られたアイドルじゃなくて、ひとつのアートフォームとしてアイドル活動をしているように感じていたんですね。
大森「うん。うれしい、ありがとうございます」
──たぶん西井さんは、そこを理解せずにやっちゃってるタイプかも。
大森「アルバム『PvP』(2021年)も、なんか頭いいねって感想でした。いろんなこと考えててすごーいって(笑)」
西井「どうですか?って聞かれて、よくわかんないって言ったのをめちゃ覚えてる(笑)」
──その一方、藍染さんはまた違った視点からグループを見ていて。大森さんもこの2人の初期メンバーのことをかなり信頼しているようにも見えます。
大森「めちゃ頼ってます。この2人は仕事をサボらない。だから初期メンバーから残ってる(笑)」
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──だからこそこの3人に、ZOC、そしてMETAMUSEの型であるアイドルというアートフォームについてどう考えているのかお聞きしたくて。
大森「あぁ、なるほど。私はですね、近代アイドル史しか知らないですけど、AKB48、ももいろクローバーZの時代から、アイドルってカウンターカルチャーだと思うんです。私自身もそういう目線で楽曲を作ってるから、このアートフォームは、自分にとってすごく相性がいいんですね」
──たしかに。それを理解してZOC、METAMUSEを聴くと、また違った側面が見えてきそうですね。
大森「でも、今のアイドルのライブ業界については、本末転倒気味っていうか、いい音楽を作る環境を支えてもらうためにチェキ撮影があったりするのに、音楽は二の次で、チェキが業務になっちゃってる。チェキのために楽曲を作るという逆転現象が起きてて、それはめちゃくちゃ気に入らないです(笑)」
──分かります(笑)。大森さんはやっぱり音楽ありき、なんですね。
大森「はい、もちろんです」
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