舞いあがれ!第7週振りかえり・パイロットになりたい!

2022.11.18 08:15

大瀬崎灯台にて。貴司と話しをする舞と久留美。左から、望月久留美(山下美月)、梅津貴司(赤楚衛二)、岩倉舞(福原遥)(C)NHK

(写真5枚)

空を飛ぶことに魅入られたヒロインが、旅客機のパイロットになる夢を目指して成長していく姿を描く連続テレビ小説『舞いあがれ!』(NHK朝ドラ)。11月19日は、「パイロットになりたい!」と題する第7週(11月14日〜18日放送)を振りかえる。

航空会社で旅客機のパイロットになる決心を固めたヒロイン・舞(福原遥)は、両親の浩太(高橋克典)とめぐみ(永作博美)にその熱い思いを打ち明ける。舞の思いもよらない発言に戸惑う両親に対し、「パイロットになるために、大学を中退して航空学校に行かせてほしい」と舞は伝えるが、母・めぐみから「大学はちゃんと卒業するべき、それまでによく考えなさい」と強く反対される。

それでもパイロットへのはやる気持ちを抑えられない舞は、めぐみに「お母ちゃんだってお父ちゃんと出会って大学中退したんやろ、その気持ちに間違いなかったんやないの」と言い放ってしまう。

舞はめぐみに対して強い口調で言い返してしまったことを反省しながらも、パイロットへの夢は諦めきれずにいた。そして、浩太とめぐみもそれぞれ舞の思いをどう受け止めるべきか悩んでいた。浩太が製造した飛行機の部品を、舞が作る飛行機に載せるという、長年抱いてきた親子の夢の行く末はどうなるのか。

そして、現在の航空業界のパイロットは男社会で女性機長の前例はなく、航空学校でパイロットのライセンスを得ても、その先で舞を待ち受けるであろう厳しい環境に、「舞にできるやろか」「しんどい思いすんのとちゃうやろか」とめぐみは心配するのだった。

望月家にて、父・佳晴と話しをする久留美。左から、望月佳晴(松尾諭)、望月久留美(山下美月)(C)NHK

一方で、舞の幼なじみたちもそれぞれが抱える問題に苦悩していた。久留美(山下美月)は父・佳晴(松尾諭)とのすれ違いから、幼い頃に離別した母親への思いを募らせていく。そして貴司(赤楚衛二)は連絡もないまま3日も帰宅しておらず、母・雪乃(くわばたりえ)は息子の異変を察して心配していた。雪乃が貴司の職場に問い合わせると、貴司は3日前に退職届を出しており、そのまま姿を消していたことが判明する。

貴司の失踪を知った舞は、久留美と一緒に辺りを探し回るも貴司の姿は見つからない。さらには、貴司の心の拠り所だった古本屋「デラシネ」が閉店廃業していたことも初めて知る。舞は、貴司の元気がないことに心のどこかで気付きながらも、自身が抱える悩みで頭がいっぱいで気遣えていなかったことを思い返し、自分を責める。

そんななか、舞の携帯に貴司からの着信が入る。今どこに居るのかと心配して尋ねる舞に、「今、五島や」と告げる貴司。疲れ切った様子の貴司は居場所についてそれ以上は詳しく語らなかったが、「見てみたかった景色があんねん、絵葉書の」という言葉から、舞は小学生の頃に自身が送った絵葉書の風景を見に行ったのではないかと察する。その風景とは、舞の祖母が暮らす長崎・五島列島にある「大瀬埼灯台」だった。

雪乃たちから貴司を託された舞は、久留美とともに貴司を追って五島列島へ向かう。2人が空港からタクシーで「大瀬埼灯台」へと向かうと、そこには海を眺めながら佇む貴司の姿があった。突然現れた舞と久留美の姿に驚く貴司だったが、貴司は素直に自分の心の内を吐露する。

求められる営業ノルマと周りからの叱責に傷つきながらも、憩いの場であった「デラシネ」と店主・八木(又吉直樹)の存在に支えられてなんとか耐えて来た貴司だったが、その心の拠り所も失い、心が折れてしまったのだという。

大瀬崎灯台にて、海を眺める梅津貴司(赤楚衛二)(C)NHK

そうして3日間灯台にいて、ひたすら海と空を見ていたという貴司は、「今まで狭い世界しか見えてなかったんやな。来てよかったわ」と微笑む。そのまま舞の祖母・祥子(高畑淳子)の家に泊まった3人は、改めて自分を見つめなおし、それぞれが抱える悩みに向き合うことを決める。

貴司は弱い自分をそのまま認め、自分がありのまま生きていけるような場所を探しながら歌を詠んでいきたいと願う。久留美は、福岡にいる母に会いに行くことを決意。そして、舞も旅客機のパイロットになる夢への決意を改めて固める。五島への旅路を経て、3人の心の絆はより強まるのだった。

一方で東大阪では、貴司の両親は貴司が無事だという報告を舞から受けて安堵していた。そして、舞の母・めぐみは、舞の意思に対してどう関わっていくべきか迷っていた。そんなめぐみに、浩太はもう一度話し合うことを促し、「迎えに行こうか、五島に」と告げる。

祥子の家に滞在する舞は、祥子から「めぐみと浩太が迎えにくる」という知らせを受け、両親とどう向き合えば良いのかを考え込んでいた。そこへやってきた船大工の木戸(哀川翔)から、自身の両親が祥子から結婚を反対されながらもそのまま大阪へと駆け落ちしてしまったこと、そして、祥子はずっとめぐみのことを心配し続けていたことを聞かされる。

そのことを舞から問われた祥子は、愛する娘の幸せを願うからこそ、苦労するのが目に見えている娘の結婚を母として認めることができなかったのだと当時を語る。

自身が知らなかった祖母と両親の過去を知った舞は、迎えにきた浩太とめぐみと改めて進路について話し合う。少し離れた場所から祥子が見守るなか、舞とめぐみはそれぞれの心の内を率直に伝え合い・・・。

本作は、ものづくりの町・東大阪と自然豊かな五島列島の2つのふるさとを持つヒロインが、人々の絆を繋ぎながら、空を飛ぶ夢に向かっていく挫折と再生の物語。放送は、NHK総合で朝8時から、またBSプレミアム・BS4Kでは朝7時半からスタート。土曜日はその週の振りかえり。

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