あの「すしのこ」が…15万円の輝くバッグ、目の付け所に感服

2022.12.11 20:15

英国発のバッグブランド「アニヤ・ハインドマーチ」から11月に発売された、「すしのこ」をモチーフにしたイブニングバッグ

(写真4枚)

スーパーで1度は見たことであるであろう粉末すし酢「すしのこ」が、キラキラバッグになって、英国発のバッグブランド「アニヤ・ハインドマーチ」から11月に発売された。さっそくネットでは「斜め上すぎる」「なんですしのこ・・・」「なぜという気持ちとは裏腹に細かいディテールから目が離せない」と衝撃が走っており、「すしのこ」を製造・販売する食品メーカー「タマノイ酢」(大阪府堺市)を取材した。

■ 「夜のおでかけにはユーモアを忘れずに」

オレンジ色のパッケージの「すしのこ」は、温かいご飯にサラサラとふりかければ、誰でも簡単にすし飯が作れる商品。2023年で発売60周年を迎えるロングセラー商品だ。

そのパッケージを、スパンコールやビーズを贅沢に使用して再現したこちらのバッグ。まさに完成度に「釘付け!」なのだが、夜のパーティでこれを持つ・・・? と頭が混乱する。しかも、ひとつひとつ手作りで価格は14万8500円と、決して安くはない。

サイズ感は「すしのこ 中袋」がちょうど入るくらい、または「お弁当」がすっぽり入る程の小ぶりなバッグ

どうやらこちらの商品は「アニヤ・ハインドマーチ」側からのオファーにより誕生したらしい。国内外で人気を誇るバッグブランドなだけに、「タマノイ酢」としてはかなり驚いたそうで・・・。しかし同ブランドの公式サイトには、コラボのヒントとなることが示されていた。

「ありふれた日常をちょっと普通ではない方法で捉えなおすこと、これも長らくアニヤが得意としてきた手法です。私たちのお気に入りの日常品のパッケージを、スパンコールをふんだんに使い、イブニング・バッグとして再現しました。夜のお出かけには、ユーモアを忘れずに」

米に振りかけて混ぜるだけですし飯が完成する「すしのこ」

「すしのこ」は、アニヤ・ハインドマーチのデザイナーにとってお気に入りの日常品だったようだ。

■ とんとん拍子で商品化「すごくびっくり」

タマノイ酢で企画を担当する河井理保子さんによると、「突然『作らせていただけないですか?』とオファーがあってすごくびっくりしましたが、すぐに『お願いします』とお答えしました」と、とんとん拍子にバッグ化が決まったとのこと。「初めての試みだったので、どのような形になるのかドキドキしていましたが、バッグが届いて箱を開けたときは、社内で『細かい文字まで全部再現されていて、すごい』と歓声が上がりました」

「タマノイ酢」で企画を担当する河井理保子さん

「60年間このパッケージで来たことで、今、レトロかわいいと言ってもらえるのなら、パッケージを変えずにきて良かったと。日常品と思っていただき、光栄な気持ちでいっぱいです」とバッグを手に河井さんは笑顔で話す。パッケージをデザインした人もきっと、「日常品として愛されて欲しい」との思いを込めていたことだろう。

河井さんは、「すしのこを若い人たちに知っていただきたいと思っていたので、いろいろな方に見ていただける機会になってとてもうれしいです」と、バッグ化に喜んだ。バッグは「アニヤ・ハインドマーチ」各店舗および公式サイトで販売中。

取材・文/太田浩子

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