舞いあがれ!第9週振りかえり・私らはチームや

2022.12.2 08:15

柏木に声をかける岩倉舞(福原遥)(C)NHK

(写真4枚)

そして翌日、いよいよ舞たち新入生たちが初フライトの日を迎える。当日の気象情報と飛行計画をもとにフライトの可否を検証するブリーフィングを無事に終え、ついにフライトに臨む舞たち。大河内教官から飛行訓練の一番手として指名されたのは、前日の訓練でプロシージャーが不十分の舞だった。

張りつめるような緊張感と戦いながら、汗だくで必死で離陸する舞。はじめての操縦は飛行機が安定せずに機体は激しく揺れる。大河内教官のもとなんとか水平飛行に入り、目の前に広がる景色を見る余裕がほんの少しできた舞は、空を飛べた喜びとその光景に「飛べた•••空、飛べた」と瞳を潤ませるのだった。

初めてのフライトを終え、舞を含む同期の学生たちは全員ぐったりとした表情だ。学生たちは、乗り物酔いに加えて、「本当に思い通りに操縦できる日がくるのだろうか?」と夕食もほぼ取れないほどに疲弊していた。そしてその夜、空腹に耐えきれず夜食を食べようと談話室を訪れた舞は、同じく夜食を食べに来た吉田(醍醐虎汰朗)と顔をあわせる。

談話室にて。話をする舞と吉田。左から、吉田大誠(醍醐虎汰朗)、岩倉舞(福原遥)(C)NHK

吉田は「緊張したけど楽しかった」と前向きで、今日のフライトを迎えられたのは、吉田が退学の危機を迎えた時に諦めずに助けてくれた舞のおかげだと感謝する。一方で談話室の外では、夜食を食べようとやってきた柏木が舞と吉田の会話を立ち聞きしており、その場をそっと立ち去るのだった。

舞がフライト訓練に励む一方で、東大阪のラグビーカフェ「ノーサイド」では、幼なじみの久留美(山下美月)が舞からのメールを読んでいた。専門学校を卒業した久留美は、現在は救急救命センターで看護師として働いている。久留美が仕事に向かおうと席を立つと、ちょうど店内に入って来た客とぶつかる。その人物は東京にいるはずの舞の兄・悠人(横山裕)で、悠人は勤めていた会社を辞めて、今は投資家として稼いでいるのだという。

久留美からの連絡で兄が会社を辞めたと知った舞は、慌てて悠人に電話をかける。しかし、反対に悠人から飛行訓練の調子はどうなのかと聞かれて、舞は言葉に詰まってしまう。大河内教官の指導は厳しく、飛行訓練は日々その難易度を上げていた。大河内教官からは、舞は慎重になりすぎて全ての動作が遅いことを指摘され、さらには着陸動作が苦手であることが浮き彫りとなる。

着陸への苦手意識が克服できないまま、中間審査の「プリソロチェック」まで残されたフライト時間はどんどん減っていき、舞は焦っていた。そんな舞の様子を見かねて、同じチームの柏木がイメージトレーニングに付き合おうと声をかける。クールで他人にも厳しい性格の柏木だが、柏木なりの優しさと的確なアドバイスに、落ち込んでいた舞は助けられる。

吉田と中澤の部屋にて、中澤の話を聞く倫子たち。左から、矢野倫子(山崎紘菜)、吉田大誠(醍醐虎汰朗)、水島祐樹(佐野弘樹)、中澤真一(濱正悟)(C)NHK

練習に持参した手作りのレバーを柏木から褒められた舞は、それを作った父・浩太(高橋克典)の話をする。すると、普段は自分のことを離さない柏木も、国際線パイロットだという自身の父親の話を語り始める。徐々に距離を縮めていく舞と柏木だったが、その翌日、飛行訓練の飛行区域が突然変更となる。

その空域の予習もしているという柏木は、ブリーフィングで大河内教官を納得させ、一番手として飛行区域に飛行訓練に臨むが、そこで位置情報を見失う「ロストポジション」とよばれる状態となってしまい•••。

本作は、ものづくりの町・東大阪と自然豊かな五島列島の2つのふるさとを持つヒロインが、人々の絆を繋ぎながら、空を飛ぶ夢に向かっていく挫折と再生の物語。放送は、NHK総合で朝8時から、またBSプレミアム・BS4Kでは朝7時半からスタート。土曜日はその週の振りかえり。

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