料理好きバンドマンがステージで料理ふるまう、大阪で異色ライブ

2022.12.8 19:30

ドラムセットがある真横で料理を仕上げていく金澤(左)と伊地知(6日・大阪市内)撮影:田浦ボン

(写真9枚)

バンド界きっての料理好きとして知られるASIAN KUNG-FU GENERATIONのドラマー・伊地知潔とフジファブリックのキーボード・金澤ダイスケが中心となって誕生したプロジェクト『FM802 ROCK & DISH』。記念すべき初回のイベントが12月6日、心斎橋のライブハウス「Music Club JANUS」(大阪市中央区)にておこなわれた。

■ ステージ上で調理&実食タイム

料理YouTubeチャンネルを持ち、料理研究家としての一面も持つ伊地知と、同じく料理の知識が深く、伊地知と共著でレシピ本を出したこともある金澤による同プロジェクト。第1回目となるイベントのチケットは完売しており、ゲストのKANA-BOON・谷口鮪がステージに登場するとさらに賑わいを見せた。

前半の料理パートでは「身体が温まるホットなワンプレート」というテーマのもと、2人が考案したメニューをステージ上で調理し、谷口にふるまった。谷口とMCをつとめる同局のDJ・加藤真樹子が2人の調理風景を実況するうち、会場はこうばしい香りや食材が焼き上がる心地良い音でいっぱいに。

先輩の金澤(右)と伊地知(左)に見守られつつ、ワンプレートを実食する谷口(中央)(6日・大阪市内)撮影:田浦ボン

完成したのは、伊地知による「ジンジャー豚すき」と、金澤によるコショウの1種「ヒハツ」と伊地知がブレンドしたオリジナルスパイスを使った「リンゴとヒハツ香るキーマカレー」。イベントのために昼食を抜いてきたという谷口は、それぞれのプレートを口にし、「お肉が柔らかくてご飯が進みます」「食べたことがないカレー。めちゃくちゃ辛いとかじゃないのに、スパイスが感じられる」と食レポし、ステージ上で完食した。

2人が考案したワンプレートは観客にもふるまわれ、ステージ転換中にフロアで食事を楽しむ姿が見られた。後半の「ロックパート」のため、今度はドラムセットに向き合った伊地知は、「みなさん召し上がっていただいたんですよね? ありがとうございます」と、うれしそうな様子に。

金澤が考案したワンプレート「リンゴとヒハツ香るキーマカレー」(6日・大阪市内)撮影:田浦ボン

■ 「では本業やります」特別編成バンドで3曲を披露

お腹も満たされ、前半とは打って変わってライブモードとなった3人。谷口が「では、本業をやります」と意気込むと、観客からは笑いが起きていた。

谷口がギター&ボーカルをつとめる特別編成でのライブでは、ASIAN KUNG-FU GENERATIONの『君の街まで』、KANA-BOONの『結晶星』『スターマーカー』の3曲を披露。合間には谷口が歌う『君の街まで』に対し、伊地知が「上手だね。やりやすっ、と思った」と褒め、谷口が「(アジカンの)後藤さんにはかなわないです」と謙遜するやり取りも。

『ROCK&DISH』の模様。食事とトーク、ライブを一度に楽しめるイベントとなった(6日・大阪市内)撮影:田浦ボン

「食×音楽」という特殊な形のライブを振りかえり、金澤は「料理をして音楽をしてトークをして・・・実際に食べるところまで共有するライブってなかなかないですよね。僕たち自身を全部楽しんでいただけたような気持ちでした」と笑顔を見せていた。12月12日のFM802『UPBEAT!』番組内にて、イベント振りかえりトークがオンエアされる予定。

取材・文/つちだ四郎

  • LINE
  • お気に入り

関連記事関連記事

あなたにオススメあなたにオススメ

コラボPR

合わせて読みたい合わせて読みたい

関連記事関連記事

コラム

ピックアップ

エルマガジン社の本