クセになるネタがバズリ中、元CA芸人のCRAZY COCOって?

2022.12.15 20:00

上品な姿からは想像できないぶっとんだCAネタが話題を呼んでいるCRAZY COCO

(写真3枚)

元外資系キャビンアテンダントという経歴を生かした、ツッコミどころ満載なCAネタがSNSで話題となり、現在インスタグラムで18万人以上のフォロワー数を誇るエンターテイナー・CRAZY COCO。2021年、コロナ感染をきっかけに「このまま本当にやりたいことをやらずに死んでいくのは嫌だ」と、芸の道に進むことを決心したという。

芸歴わずか数カ月にもかかわらず、バラエティー番組『アメトーーク!』に出演するなど、着々と知名度を上げている大型新人。元CAという異例の肩書きに注目が集まるなか、いわゆる「エリート」から吉本興業に入った経緯や、キャリアに裏打ちされたネタの裏話、彼女が思い描くエンターテイナー像について話を訊いた。

                       写真/バンリ 取材・文/Lmaga.jp編集部

■吉本興業からの2度に渡る熱烈スカウト

───新卒で商社に入社され、その後エミレーツ航空のキャビンアテンダント、コンサルと、輝かしいキャリアを築いてきたCOCOさんですが、「お笑い芸人になろう!」と決心されてから、吉本興業に所属するまでにはどういった経緯が?

エンターテイナーのお仕事をしたいと思ってから、『女芸人No.1決定戦THE W』(日テレ系)にエントリーして、準決勝まで進んだんです。自分の出番が終わった後、舞台裏で吉本の方にスカウトしていただきました。

でも、そのときはまだ準決勝の結果が出てなくて、正直「素人で決勝いけたらかっこいいな」って思ってたので、一度お断りしたんです。でも準決勝の結果が出て、落ちてしまったっときに、なんかこのタイミングで連絡すんのむっちゃヤラシイなと思って(笑)。

プライド的にも連絡できなかったんですけど、まだ『R−1』もあるし、アマチュアとしてエントリーしようかと悩んでたら、知らん番号から電話かかってきたんです。出てみたらまた別の吉本の方で、「東京の吉本本社で面接したい、ぜひ入って欲しい」と言ってもらいました。

「以前○○さんからもスカウトしていただいたんです」って話をしたら、「そうだったの? でも今回はその人よりもっと偉い人だから!」ってゆうんで、「ほないこかな」と(笑)。

───『THE W』初挑戦で準決勝まで進出、そして2度に渡ってスカウトされるなんて、天職だと思ったのでは?

というよりかは、引き寄せてんなっていうのと、協力なサポートチームに支えてもらったので。お友だちから前職の社長まで、私はコロナを理由に勝手に会社辞めてんのに、「COCOは絶対エンタメにいけって思ってたから」って言ってくれたり、ほんとに大勢の方が応援に来てくれましたね。

■最速で売れるためにSNSを駆使

クセの濃いキャラクターたちが登場、SNSで話題のCAネタ

──COCOさんのネタでは、コテコテの大阪弁で話すCAや厳しいけれどなぜか憎めないお局CAなど、かなりクセの強いキャラクターたちが登場しますよね。

誇張に誇張を重ねてます(笑)

──ネタ元はやっぱり、COCOさんがCA時代に出会った方々ですか?

覚えてる限りの人たちをネタにしてますね。「この人」っていう固有名詞はないんですけど、こんな人たちいたなぁっていう人たちを重ね合わせてネタを作っています。

──ネタの発信は舞台ではなくSNSを中心にされていますが、それはなぜですか?

理由は大きく2つあって。まずは36歳っていう今の年齢を考えたとき、最速で売れたいというのがあったんですよ。そうするとこの時代、やっぱりSNSだと。

例えばもし私が「賞レースで優勝したい」っていう目標を持っていたら絶対舞台出ないとダメやと思うんです。でも今はそっちじゃなくて、やっぱりメディアに出たいっていう気持ちの方が大きいからSNSをメインにやってますね。

──メディア進出に重きを置いてるんですね。

あと、私は大阪出身ですが東京吉本所属なので、東京で舞台に立つとなると家族との時間がなくなってしまうというのがあります。母の体調なんかも考えて、今の私は舞台に立つことではなく、テレビやSNSみたいに誰でもどこでもタダで見られる、特に母が見られるようにというのをプライオリティーにしました。

───SNS中心でネタを発信するのは、お母さまにご自身の活躍する姿を見てもらえるようにという理由があったんですね。

そうですね。

───顔加工のフィルターを使ったネタはSNS発信ならではだと思いました。かなり重要な役目を果たしてると思うのですが、 テレビでネタを披露するとなるとフィルターが使えなくなりますよね。それが弊害になることはありませんか?

なりますね、正直。だから外資系と日系の違いに関するネタをテレビで披露する際は、小道具を使ってます。 例えば、シートベルトサインが付いているときにトイレにいきたい人がいた場合、日系のCAだと丁寧にダメですって伝えるところを、外資系やとスナック食べながら言うとか、変化を付けながらやってますね。

でも東京と大阪のCAの違いってなった場合、やっぱりメイクの違いもありきなので、テレビでするのはなかなか難しいなと思ってます。

───ほんの数カ月前まで、お笑い芸人の方がTikTokでネタを披露しているというイメージがありませんでした。 ティックトッカーだと思われたことってありますか?

ありました! 吉本所属になってからもしばらく、「TikTok」の人がテレビ出てる!と思われる方も多かったんですけど、そこは認知度が上がってきたら変わってくるかなと思ってますね。

■「肩書きにはこだわらない」CRAZY COCOが目指すエンターテイナー像

「自分が挑戦できることはなんでもやりたい」と話すCRAZY COCO

───強力なサポーターに応えるように、YouTubeでは売れるまでは禁酒すると宣言されていましたよね。

よくぞ訊いてくれました! 禁酒・禁煙・禁欲しております。今の自分にはなにも必要ないと思って。あと、酒癖があんまり良くないんでね(笑)。売れるまで変なところでフィーチャーされたくないし、優先順位を考えたときにテレビに出たいっていうのに振りきっているので、もうなにもいらんって感じです。

───COCOさんのなかで売れたなと思う基準は?

2つむちゃくちゃ出たい番組があって、一個は『しゃべくり007』で、もう一個は『グータンヌーボ』なんです。それのどっちかにでれるまで禁酒するって宣言したので、もう約1年お酒を断ってますね。言い続けてたら叶うかなと思っています。

───最近はSNSにとどまらずテレビでもお見かけする機会が増えてきました。今後お笑い界のなかで、COCOさんがどんなポジションを狙っていくか、またはどんなポジションを確立していきたいですか?

実はそんなにお笑い芸人っていう肩書きにはこだわってなくて。自分が挑戦できることはなんでもやりたいと思ってます。今の現状って、MC張ってたり成功されてるお笑い芸人の方って男性が多いイメージがあるんです。

体力的にも精神的にもタフな世界なので、男性が生き残りやすいっていうのはわかるんですけど、今は女性の社会進出も当たり前の時代ですし、性別や国籍、年齢なんかも関係なく認められるものは認めて欲しいと思うので、バックグラウンドが違っても活躍したいですね。

───肩書きにはこだわらず?

はい。あんまり1つのことをやり続けるのが得意なタイプじゃないんです。だからこのエンタメの仕事は毎日することが全然違うので、性に合ってるなと思いますね。ただやっぱり、ほかで貢献できることもあると思うので、CA学校と提携してセカンドキャリアについて話す仕事や、これまでの人生経験を生かした講演会なんかもやっていきたいなと考えてます。

あとネタってナマモノだと思うので、新鮮さがなくなったらまた旬がくるまで時間がかかる。CAネタは、あくまで今までCAから芸人になった人がいなかったから、最短で売れるための近道としてこのキャラで売ってきましたけど、今後はいろんな人とコラボしたりっていうのにも興味があるので、どんどん幅を広げていきたいです。

12月17日・夜9時〜放送の『ザ・細かすぎて伝わらないモノマネ』(フジテレビ)に出演予定。

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