城田優が歌声で魅了「みなさんにとってのサンタクロースに」

2022.12.23 17:05

12月24日にゲストボーカルとして『ビルボードクラシックス スヌーピー プレミアム シンフォニック クリスマスコンサート2022』に出演する城田優

(写真5枚)

甘いマスクに際立つプロポーション、そしてやさしい歌声で、近年ミュージカル界での躍進が止まらない俳優の城田優。そんな彼がゲストボーカルとして出演する『ビルボードクラシックス スヌーピー プレミアム・シンフォニック クリスマスコンサート2022』の関西公演が来たるクリスマスイブに控えるなか、同コンサートへの意気込みはもちろん、城田にとっての「クリスマスとは?」を投げかけてみた。話を訊くと、いろいろなエピソードが飛び出してきた。

写真/木村華子 取材・文/Lmaga.jp

■ 「音楽活動するなら、フルオーケストラで歌いたい」

──愛知を皮切りに、東京、そして兵庫を回られる同公演。すでにコンサートを終えた都市での率直な感想はいかがでしたか?

とても楽しかったです。前回、前々回とはセットリストも変わったり、子どもたちと一緒に歌いたいという思いが叶ったり。自分自身が作詞作曲をした『Love & Peace』も歌えて、ありがたいです。80名程の方が奏でている音楽で、自分の曲だったり、ミュージカル『キンキーブーツ』での思い入れの強い曲だったり、かなりスケールアップしたコンサートになっています。

「子どもたちを前に出したい、子どもたちと一緒に歌いたいという思いがあったのでそれが通った」と、うれしそうに話す城田

──インスタグラムで配信されていた『Love & Peace』を拝見して。改めて、城田さんをセンターに、その真後ろでは指揮者が指揮棒を振っていて、そこをフルオーケストラが囲むという。目も耳も贅沢な空間だなと思いました。

なかなか僕自身がフルオーケストラで自分の曲を歌うという経験なんて無かったですし、夢のひとつでもありました。「どうせ音楽活動するなら、フルオーケストラで歌いたいって」気持ちがありました。それにこの曲に関しては思いが強く込められているので、このタイミングで歌えるっていうのは凄くうれしいですね。

──実は同公演の開催は今回で3年目になるんだとか。新曲のほかに新たな進化などはありますか?

全体の雰囲気をポップにしたいという思いがあって。ゲストボーカルとはいえどそこが肝になってたりするので、司会を別に立てたりとか、「こういうことしたいです」っていうリクエストをいくつか言わせていただいて、おこがましいかぎりなのですが(笑)。

毎年見に来てくださるお客さまもいらっしゃるので、3回目を見に来てくださる方にも楽しんでいただけるようにしたくて。素晴らしい音楽もあるし、1年に1度しかないから特別な夜に違いはないんだけど、せっかくなら、新しい試みをしたいなって。

2022年はブロードウェイミュージカル『キンキーブーツ』や演出&主演の2刀流で成功を収めたミュージカル『カーテンズ』も

──そういった面では城田さんの2022年を代表する・・・と言っても過言ではない『キンキーブーツ』のナンバーは、また雰囲気をより一層盛り上げるのではないかと思います。

『Not My Father’s Son』をチョイスしました。

──すこし意外だなと思ってしまいました。アップテンポな曲のホリデームードにぴったりな『Land of Lora』や『Raise You Up』が来るものだと。

『Raise You Up』は最高に盛り上がるナンバーですし、是非フルオケでやりたい曲ですが、あれは1人でやるものではないし、ストーリーが必要なので。『Not My Father’s Son』の歌詞はかなりダークで、直訳すると「私は父さんの子じゃないの」っていう意味になったりとか。

でも後半の「でも私はある日強さを見つけて、変わったんだ、本当の自分に出会えたんだ」というところがあの曲の1番大事な歌詞のメッセージだと思っていて。メロディーラインが非常に繊細で美しいからこそ、フルオーケストラではそこがさらに際だって、選曲としては良かったかなと思います。

──11月の大阪公演を観させていただいたのですが、あの曲では役の垣根を越えて、城田さんと重なる不思議なシーンで、ジーンと来ました。

そうですね、共通しているところで言うと、マイノリティっていうことで、そこははからずとも、無意識のうちに感覚は生かせたと思う。マイノリティっていう言葉にもいろんな意味があって、僕は正直全員が何かしらの疎外感とか劣等感とか感じてると思っていて。(この曲は)「誰にでも刺さる」といったら軽くなってしまうけど、いろんなことにおいて「自分だけ違う」ってことはあると思うんです。そういった感情、感覚を持っている人には絶対に届くと思うし、『キンキーブーツ』という作品がそのメッセージを伝えられる作品になっています。

ただひとつ言えることは城田優として歌っているので、もちろん「ローラ」や「サイモン」というキャラクターへの思いはあるけど、あくまでコンサートで歌う、また別の『Not My Father’s Son』になると思います。

──楽しみです。こういったいろいろな取り組みをされながらも、今回が3度目の出演。城田さんにとって、クリスマスの恒例イベントになってきていませんか?

なってきましたね(笑)。まさか3年連続お声がけいただけると思ってなかったですし、本来スヌーピーの生みの親である『PEANUTS』誕生70周年を記念して始まったものだったので、71、72とやるとも思ってなかったです。でもここまで来たら続いていてほしいなっていうのもあるし、僕の次の新メンバーも加えちゃったりして。バトンは渡っていくものだから。この先どうなるかわからないですが、素敵なコンサートにはちがいないので、これからも是非続いていって欲しいです。

『ビルボードクラシックス スヌーピー プレミアム・シンフォニック・クリスマスコンサート2022』

会場:兵庫県立芸術文化センター KOBELCO大ホール (兵庫県西宮市高松町2-22)
日時:12月24日(土)夕方5時開演
料金:S席1万2000円、A席8000円

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