お笑いコンビ・フースーヤ、魂込める「名刺代わり」の出囃子

2023.1.8 09:30

お笑いコンビ・フースーヤ(左から田中ショータイム、谷口理)

(写真8枚)

■「ショータイムは『常にスキャンダル一歩手前の男』」(谷口)

瀬戸:今となっては唯一無二の芸風やけど、これはどうやって仕上げていったの?

ショータイム:高校も一緒でしたけど、特に大学時代にずっと一緒におって、そんときから谷口がふざけて俺がそれにチョケて・・・ずっとこんな感じでした。そっからNSCに入って、最初は喋くり漫才をめっちゃやろうとしたんですけど、板に付かなさすぎて(笑)。

瀬戸:えっ!? 喋くりでやろうとしてたんや。フースーヤも試行錯誤してたんや!

2人満場一致の出囃子候補曲の1つにアニメ『デジモンアドベンチャー』の『Butter-Fly』も

谷口:ナイツさんみたいな漫才目指してましたから。一歩も動かず。

ショータイム:で、途中で先輩に「お前ら2人の感じみてたらそのふざけた感じで漫才作ってみたら?」って言ってもらえて、そこから谷口の言うギャグに俺が乗っかる、みたいなのを続けてたら今の形になっていった感じです。

瀬戸:全然その時期知らんかったわ! 今のスタイルは何年目で仕上がったの?

谷口:仕上がったのは早かったです。1年目の夏前とか。

ショータイム:(NSC)現役生のときとかヤバかったですよ。こいつがフーッて息で僕のこと吹き飛ばして僕が袖に飛んでいったり、組み体操漫才とかやってました。マジで同期にもゼロ笑い(笑)。

谷口:当時僕らまだ神戸に住んでて通ってたんですけど、僕のマンションの子どもが遊ぶプレールームみたいなとこでネタ合わせやってて。子どもたちが集まってきてめっちゃ笑ってくれてたから「これイケる!」って思って、いざ授業でネタ見せしたらばりスベってましたね(笑)。

瀬戸:でもそっから先輩の助言の言葉もあって「素の自分ら」を出すことにしたわけでしょ。2人の形って今まで受け継がれてきた漫才の形と全然違う、フースーヤの形やんか。そこの葛藤とかはなかったの?

谷口:入りとしては「みんなと違うことしないと売れない」っていうのもあったから、NSC入って組み体操漫才とかもやりましたけど、正統派は無理だってことで勝負してるんで。もし新しい枠を作れたなら、それはもう万々歳ですね!

ショータイム:それこそ2人でギャグやったりふざけ合ったりしてた素の部分を漫才に、仕事にしたから、今プライベートでふざけ合うのがめっちゃ恥ずなってるんです(笑)。

瀬戸:オンとオフがない感じね。

高校2年生で初めて同じクラスに。そのまま同じ大学に進み、在学中に大阪NSCに入学した

谷口:でもコンパとか行ったらやるやろ?

ショータイム:あ、それはもうめちゃくちゃやる。関係なくやりまくる。

谷口:いろんな噂で話回ってくるんですけど、飲み会のこいつめちゃくちゃおもしろくないんですよ。ずっと一緒にいますけど、ショータイムは「常にスキャンダル一歩手前の男」ですよ。

瀬戸:ハハハ!(笑) ギリギリのラインいってると。

ショータイム:いや、誰がリアルフェイス状態やねん!

谷口:飲みにも行ったりしてますし、モテますから・・・。ほんでこいつ、この前ガーシーさんにさらされたんですよ!(笑)全然たいしたことじゃなかったんですけど。

ショータイム:マンゲキメンバーで初やと思います(笑)。

谷口:僕の聞いた話でいうと、合コンで女の子から「芸人やったらもっとおもしろいと思ってた」って言われて、こいつプッチーンと来たのか「今からお前ら腹くくれよ!」って場を静めてからボケて、ばりスベってたとか。腹くくれって言われて笑うやついないでしょ(笑)。

瀬戸:あの純粋なショータイムはどこいったんや・・・。ちょっと話脱線しますけどね、この前スマイルとフースーヤで、親子に漫才とかネタ合わせを教える『漫才ワークショップ』に参加したんですけど。僕らがいろんな親子にアドバイスしてるなか、急にショータイムがおらんくなったと思って周り見渡したら、1人で壁の方に突っ立って号泣してましたよね?

ショータイム:ちょっとやめてくださいよ!

瀬戸:「こんなに一生懸命ネタ合わせしてる親子の姿みて心打たれました」ってね。ほんまに号泣してたやん! 今言うけど、あれ仕事してないからな!

谷口:ギャラ払わんよ、そんな泣いてるだけのやつに。

瀬戸:あそこにいた人たちきっとショータイムのファンになったと思うんよ。そんでこの記事読んだら飲み会で女にスベり倒した話とか、スキャンダル一歩手前とか言われて。

ショータイム:最悪ですわ!(笑)

賞レースでも頭角を現す2人。来たる1月9日の『第八回上方漫才協会大賞』では新人賞にノミネートされている

谷口:でも高校、大学と一緒にいて、ずっと変わってないですし、良い意味で友だちなんで。僕はショータイムのことめっちゃおもろいと思ってて、「あれやって!」とか言ったら今も全力でやってくれるし。

瀬戸:そこがスゴいよな。コンビ組んで7年目で、おもしろいことやり合えるって・・・昔から全力でバカやってくれるんや。ショータイムはどう?

ショータイム:谷口理という人間は・・・まぁ真面目っすよね、何に関しても。僕がちゃらんぽらんなんで、そこを全部しっかりしてくれてるというか、人間的にも結構真逆だと思うんです。

瀬戸:でもおもしろいと思うことは共通してるわけでしょ?

ショータイム:そうですね。僕らはマスターカードみたいな、丸が2つ重なって、ほんまは違う人間やけどおもしろいという部分が重なり合ってる・・・そういう感じです。ほんまにマメですし、事務的な作業も全部やってくれたりとか、こいつがおらなフースーヤ終わりですよ。感謝してます。

  • LINE
  • お気に入り

関連記事関連記事

あなたにオススメあなたにオススメ

コラボPR

合わせて読みたい合わせて読みたい

関連記事関連記事

コラム

ピックアップ

エルマガジン社の本