舞いあがれ!振りかえり・向かい風の中で/父の背中

2023.1.6 08:45

朝礼で話しをする岩倉浩太(高橋克典)(C)NHK

(写真5枚)

東大阪で生まれ育ったヒロインが、空を飛ぶ夢を叶えようと成長していく姿を描く連続テレビ小説『舞いあがれ!』(NHK朝ドラ)。1月7日は、「向かい風の中で」と題する第13週(12月26日〜28日放送)、「父の背中」と題する第14週(1月4日〜6日放送)を振りかえる。

祖母が暮らす長崎・五島列島に滞在していたヒロイン・舞(福原遥)は、父・浩太(高橋克典)が救急車で運ばれたという知らせを受けて、急ぎ東大阪へと帰る。

浩太の入院する病院へ駆け付けた舞だったが、母・めぐみ(永作博美)に付き添われながらも、意外にもベッドの上で元気そうにしている浩太の様子に安堵する。医師からは心労による胃潰瘍と診断され、1週間の入院が必要だという。

そして舞は、浩太が経営しているネジ工場「株式会社IWAKURA」がリーマンショックの影響で売り上げが非常に厳しい状況にあり、浩太が日々奔走していたことをめぐみから知らされる。

娘に余計な心配をかけまいとする両親の計らいもあり、これまで何も知らなかった舞が心を痛める一方で、ヘッジファンドを手掛ける兄・悠人(横山裕)が「仕事のついで」と浩太の見舞いに訪れる。

父の工場についてシビアな目線を向ける悠人に、舞は家の貯金を切り崩して従業員の給料を出すほど会社の経営が逼迫していることを打ち明ける。現状を聞いて少し驚いた様子の悠人だったが、舞の「お父ちゃんが会社立て直すん、助けてくれへん?」という頼みに対しては、「何て?」という返答のみで話は宙ぶらりになってしまう。

カフェ『ノーサイド』にて、浩太の会社の状況を兄の悠人に話す舞。左から、岩倉舞(福原遥)、岩倉悠人(横山裕)(C)NHK

それからほどなくして、医師からの許可が下りた浩太は退院することになる。ようやく職場に復帰した矢先、経理の古川(中村靖日)から経費削減のため、人員整理をするよう告げられる。リストラだけは避けたいと頑なに拒んでいた浩太だったが、会社存続のために苦渋の決断でパート従業員3名のリストラを決める。

しかし、返済期間の延長や追加融資のためにはそれだけでは足りず、更なる人員整理と工場縮小が必要ということを知る。そしてパート従業員たちが退職する日、長年働いてきたパートの西口(マエダユミ)から「この工場、つぶさんといてな」と激励された浩太は、改めて再起を誓うのだった。

そして、商品梱包を担当する3人が抜けた穴を埋めるために、両親の力になりたい舞はその仕事を引き継ぐことを申し出る。舞は航空会社へ入社するまでの間、西口から教わった「商品梱包の仕事は最後の砦や」という仕事の心得を胸に、浩太の工場を手伝いはじめる。

それから1カ月、いまだ会社の経営状態は改善しないままだ。浩太は社員を集め、コストを下げて利益を上げていくための知恵を募るが、それぞれの部署の言い分がぶつかるばかりで具体的な策は出ず、社内は険悪な雰囲気に包まれてしまう。

工場が苦境に陥るなか、妻子を抱える従業員の章(葵揚)は条件のいい会社から引き抜きの誘いを受けて揺らいでいた。一方、舞は商品梱包の仕事を通じて、父の仕事の精密さや工場経営の偉大さを知る。そんなある日、太陽光発電に関する新規の仕事が舞い込み、工場は久しぶりに活気づくのだった。

時を同じくして、珍しく兄の悠人が「株式会社IWAKURA」の工場を訪れる。誇らしげに工場内を案内する舞だが、悠人は工場内の機械を物色するように一回りすると、両親に会うそぶりも見せずに工場を後にする。舞、工員の笠巻 (古舘寬治)や章(葵揚)も、悠人の珍しい来訪を不思議に思う。

ネジの試作品を作る結城たち。左から、岩倉浩太(高橋克典)、笠巻久之(古舘寬治)、岩倉舞(福原遥) 、結城章(葵揚)(C)NHK

その夜、舞は両親と悠人と久しぶりに家族団欒で夕食を囲む。しかし、悠人が工場を売却することを勧めたことで、浩太と激しい口論になってしまう。その後、舞は改めて悠人を呼び出し、浩太がこれまでどれだけ頑張ってきたかを訴え、工場を一緒に立て直すための協力を頼む。しかし悠人は、パイロットになって家を出ていった後のことは考えているのか、その場しのぎの親切は無責任だと、舞に現実を突きつけて・・・。

本作は、東大阪と長崎・五島列島という2つの故郷を持つヒロインが、それぞれの土地で暮らす人々との絆を結びながら、空を飛ぶ夢を追い続ける物語。放送は、NHK総合で朝8時から、またBSプレミアム・BS4Kでは朝7時半からスタート。土曜日はその週の振りかえり。

  • LINE
  • お気に入り

関連記事関連記事

あなたにオススメあなたにオススメ

コラボPR

合わせて読みたい合わせて読みたい

関連記事関連記事

コラム

ピックアップ

エルマガジン社の本