佐々木蔵之介「逃げたらあかん」、舞台に立ち続ける男の今
■ 舞台は「戯曲とお客さまに向き合う時間」
──佐々木さんは2022年に、この作品を含めて2本の舞台に出演しました。コロナ禍をはさんでも、毎年なにかしらの舞台に立っていますね。
やっぱり大学の演劇サークルから役者をはじめたので、板の上に立っておかないといかんのかなあ と思うんです。そこで自分に、蓄えられるものができるんだろうなあ、と。
──『Team 申』という自主プロデュース公演もおこなってますし、やはり舞台に出ていないと落ち着かない、みたいな気持ちになるのでしょうか?
いや「やらなあかんのやろうなあ」という気持ちです(笑)。
──まさかの義務感から。
ホンマにそう。舞台って「台詞が入らへん」「しんどい」とか思っちゃうけど、やっぱり戯曲とお客さまにしっかり向き合う時間というものが、役者をやっていく上で大事なはずだから「逃げたらあかん」と思うんです。先輩方も、膝の水を注射で抜きながらでも舞台に立ってたり、80歳を過ぎても嬉々として動き回ってたりしていますしね。
──それでも舞台に立つことで、自分のなかでなにかが保たれているとか、そういうことはありますか?
やっぱり舞台を1本やると、自分の体力とか知力の測定になるんです。「これができなくなった」って怖くなることもありますけど(笑)、体力も精神も、舞台に立てる状態にしておかなきゃいけないなと思えます。あと、今回の舞台で思ったのが・・・ネタバレになりますが、僕が客席に下りるシーンがあって。それは原作の戯曲でも書かれていて、プルカレーテさんも「これはそうしなきゃいけない作品だ」とこだわって、マスクをして下りることになったんですけど、そのシーンが「すごく興奮した」「自分のなかの熱があがった」みたいなことを、お客さまからすごく言われて。
──最近はコロナ対策で、俳優が客席に入る演出がタブーになっていたので、あのシーンは私も「おお、客席乱入久々にきたー!」ってたぎってました。あの高揚感こそ、ライブじゃないと決して味わえないですよね。
そうですよね。「400年前に書かれた作品を、今やる意味があるのか?」みたいに思われたりするかもしれませんが、(客席に入る前に)マスクをしたところで笑いが起きるとか、2022年の冬に演じたら、こういう楽しみ方をされるんだなって。400年前の言葉を変えなくても、こんな形で「今現在の演劇」になることもあるんだ・・・と思いました。
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