南大阪のカフェ、国外からも人気のワケはエベレスト級パフェ

2023.1.27 15:25

約50個の国産いちごを使用した「エベレスト」(4600円)は50センチ以上に及ぶ

(写真6枚)

南海本線「高石」駅周辺が、なにやら盛り上がりを見せている様子。南大阪の小都市で一体なにが起こっているのか。その真相を探るべく、南海本線「高石」駅を訪れた。

■ 賑わいのワケは50cm超えのいちごパフェ

やってきたのは駅前の複合施設「アプラたかいし」。さっそく、エントランス右側に位置するお洒落なカフェに吸い込まれる親子を発見。彼女たちの目的は、この「All day dining Hikari(オールデイダイニング ヒカリ)」のパフェだ。

四季折々の果物をふんだんに使用したパフェが人気の同店。冬から春にかけて販売される「いちごの山登りシリーズ」と呼ばれるいちごパフェは、最大50センチ以上にも及び、そのインパクト大なビジュアルが連日インスタグラムを賑わせている。週末には平均30食、市外どころか国外からのお客さんも多く、韓国や台湾からの観光客が、この映えパフェを求めてわざわざ高石にやってくるという。

「エベレスト」(4600円)と名付けられたこのパフェは、オーナーの河野晃廣さんが厳選した国産いちごを約50個使用。「いちごをおいしく食べてもらうことにこだわった」といい、たっぷりの生クリームは甘すぎずさっぱりとした味わいで、胃もたれすることなくパクパク進む。

いちごは、品種は同じでも作り手が違うと味が変わるといい、その時期に旬の種類を生産者と生産地に重きを置いて選んでいるそうだ。今回いただいた品種は徳島県産の「さちのか」で、酸味と甘みのバランスが程よく、30分足らずで完食した。

■ 入りは「映え」からでもいい、日本のおいしいフルーツを食べてほしい

「『映え』からでもいいので日本のおいしいフルーツを食べてほしい」と語るオーナーの河野晃廣さん

オールデイダイニングの店がフルーツパフェを出すようになったきっかけは、たまたま近くにあった八百屋さんがこだわりの強い国産フルーツを販売していたからだそう。

約6年前にスタートした桃を積み上げたパフェがヒット。その後もお客さんから「次はどんなパフェを作るの?」と期待の声が多く寄せられたことから、このような唯一無二のスイーツが次々と誕生していったという。

日本の果物にこだわる理由について、「今の日本の農家さんって、その地域で一番大きな規模を誇っていても、出荷シーズンが終わると稼ぎどころがなかったりする。なので、日本のフルーツをいろんな人に食べてもらって改めてそのおいしさを感じて、普段から国産フルーツを楽しむようになってほしい。そのためには、入りは『映え』からでもいいと思っています」と話す河野さん。

同シリーズは、30cmの「お山」(2500円)、40cmの「マウント富士」(3600円)「エベレスト」と、サイズを3通りから選べるのだが、見た目的にも「エベレスト」をチョイスする人が圧倒的に多いそう。食後にシェアする人や、5人で来て1人1個ずつ食べる人など、食べ方は人それぞれ。

「映え」だけでなく、国産果物の味をしっかり楽しむことのできる同店のパフェは、1番巨大なサイズをオーダーしても完食する人がほとんどだそう。この日、インスタグラムを見てやってきたという大阪市内在住の親子も「おいしかったので、しっかり完食しました」と、「エベレスト」を2人で登山したようだ。

同店は1人ワンオーダー制。「いちごの山登りシリーズ」は、5月初旬まで提供される。場所は南海本線「高石」駅から徒歩1分。定休日は火曜日、営業時間は昼11時〜夜10時(ラストオーダーは夜9時半)。

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