最後の雄姿に賑わい、「マリンピア神戸」閉館で見えた地元民の愛

2023.1.17 07:00

建て替えリニューアルため、1月15日に一時閉館を迎えた「三井アウトレットパークマリンピア神戸」(神戸市垂水区)

(写真7枚)

1999年に開業したショッピングセンター「三井アウトレットパークマリンピア神戸」(神戸市垂水区)が建て替えのため、1月15日に一時閉館を迎えた。最終営業日には、『閉館セレモニー』がおこなわれ、1000人以上の来場者がしばしの別れを惜しんだ。

■ 唯一無二のアウトレットモール、「めっちゃ感慨深い」と惜しむ声

同施設は、アウトレットモールとしては珍しくJR垂水駅から徒歩でアクセスできる便利な立地。さらに、明石海峡大橋を見渡せる絶好のロケーション、飲食店の充実、水産体験学習館「さかなの学校」の存在やさまざまなイベントもあり、カップルやファミリーのおでかけスポットとして親しまれてきた。

館内の外はヨットハーバーのような造りになっており、小休止スポットにもってこいだった

自宅から30分歩いて訪れたという夫婦は、「家が近くでしょっちゅう来てたんでね、最後なので様子を見に行こうと。もう独立した子どもたちとも、よく来ていました。散歩で来て、お食事をして、明石海峡大橋を見ながらベンチでお茶したりね。楽しい思い出がたくさんあるのですごく残念ですが、新しい施設に期待しています」と名残惜しそうに話した。

また、セレモニー観客席の最前列で、母親と2人の子どもと一緒に座っていた女性は、「高校から大学までずっとここでアルバイトをしてたんで、めっちゃ感慨深いです。お店はもうなくないんですけど、そこで出会った仲間たちとはまだつながっていて・・・あ、みんな集まってきましたね」と笑顔で後方に手を振るなど、それぞれが思い出に浸りながら最後の時間を過ごしているようだった。

■ 「2024年度に戻ってまいります」

閉館セレモニーでは、地元・神戸から神戸市立歌敷山中学校と神戸山手女子中学校高等学校の吹奏楽部の演奏、来賓や店舗代表、清掃や警備にあたってきたスタッフが、思い出エピソードと感謝の気持ちを伝えた。

「三井アウトレットパークマリンピア神戸」の特徴はなんといっても「船のオブジェ」、かつてはなかに入って遊ぶこともできた

そして最後に、マリンピア神戸オペレーションセンター岩城信太郎所長が、「みなさまと歩み、そして多くの思い出を心に刻んできましたこの施設は、2024年度中に新たにスケールアップしていなさまの前に戻ってまいります。23年間、本当にありがとうございました」と挨拶すると、会場はあたたかい拍手に包まれた。

閉館当日は、SNSにも「ありがとうマリンピア」「寂しいなぁ。ここから明石海峡大橋見るのが好きだった」「マリンピア神戸も今日で見納め。ここではたくさんの楽しい思い出があったな」などと、別れを惜しむコメントが寄せられた。

23年の歴史に幕、「ありがとうマリンピア」

新施設は、国内外の幅広い店舗・ブランドがそろうほか、買い物以外の施設もさらに充実。これまで以上に滞在そのものを重視した施設になるという。開業は2024年度中の予定。

取材・文・写真/太田浩子

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