咲くやこの花賞の注目画家、「不安と怖さがまとわりつく」新個展

2023.1.29 09:30

『谷原菜摘子の北加賀屋奇譚』

(写真2枚)

『令和3年度 咲くやこの花賞(美術部門)』を受賞した画家・谷原菜摘子の個展『谷原菜摘子の北加賀屋奇譚』が3月8日、大阪・北加賀屋にて開催される。

大阪文化の将来を担う若手芸術家に、昭和58年度より大阪市が贈呈してきた『咲くやこの花賞』。近年では漫才コンビ・ミルクボーイやアイドルグループ・なにわ男子、小説家・今村夏子などが受賞している。

今回開催されるのは、現代美術作家・谷原菜摘子の『咲くやこの花賞』受賞記念展示。光沢がある布生地のベルベットに「人間や社会の闇」を表現する彼女の初期から最新作までを網羅した内容になるという。

そしてその舞台となるのは、かつては造船業で栄え、近年は「アートの街」として多くのクリエイターが暮らし、谷原自身もアトリエを構える街・北加賀屋。複合施設「千鳥文化」と「CCOクリエイティブセンター大阪」(ともに大阪市住之江区)をめぐる回遊式となっている。

谷原は、「恐ろしい絵も、可愛い絵もお気に入りの絵もすべてここ『北加賀屋』から始まっている。北加賀屋で私は何ができるだろうか? キュレーターと話していくうちに、早足で帰りたくなるような、ザワザワとした不安と怖さがまとわりつく展覧会をつくりたいと意見が一致した。奇妙な世界の住人に貴方もなって頂きたい」とコメント。注目画家の世界観にどっぷりと浸れる展示になりそうだ。

会期中は、谷原とともにアトリエ・ギャラリーを巡るツアーやトークショーも開催予定。入場・イベント参加ともに無料で、期間は3月12日まで。

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