香取慎吾「見えない部分が強みになる」、デビュー35年の魅せ方

2023.2.28 09:30

4月に大阪個展を控える香取慎吾。今回の個展タイトル『WHO AM I』とともに

(写真7枚)

11歳でデビューし、今もメディアの第一線で活躍し続けている香取慎吾。現在は初の全国巡回アート展『WHO AM I-SHINGO KATORI ART JAPAN TOUR-』の真っ最中で、4月には初の大阪開催が控えている。『WHO AM I』=「自分は何者なのか」という答えを模索するなかでの変化や、自身の魅せ方についても話を訊いた。

──先日(1月31日)誕生日を迎えられて・・・香取さん自身、「年を重ねていく」ということをどのように捉えていらっしゃいますか?

自分の曲『Happy BBB』(2022年)のなかでも歌っているんですけど、年というのは「人生のポイント」だと思っていて。だからポイント加算するとうれしい、レベルアップできたっていう感じですね。

──レベルアップするなかで、以前と比べて変わったなと思うことはありますか?

僕はこれまで、人とあまり繋がらずに生きてきたんですけど、Instagramを始めてから、DMでめちゃくちゃいろんな人から連絡がくるようになって。なので、すごい連絡を取るようになりましたね。

──以前あるテレビ番組で、俳優の山本耕史さんが香取さんの連絡先を聞くのにすごく苦労したとおっしゃっていましたが・・・。

そう! つい最近も、引退された(車いすテニス選手の)国枝慎吾さんとやり取りしたり・・・慎吾同士でね。だから、香取慎吾の時代が変わりましたよ!(笑)

──変化をし続ける香取さんですが、今回の全国巡回展をはじめ、最近ではアリーナ規模で初のソロライブ、韓国のボーイズグループ・SEVENTEENとのコラボ楽曲など、年を増すごとにエネルギーを感じます。

今回の『WHO AM I』にも、いろんな気持ちを乗せています。歌やお芝居のようにたくさんの人が関わる場では表現できない、「自分は一体何者なんだろう」っていう部分とか・・・そういった意味で、「アート」が一番自分を出せるものなのかもしれないです。

今回の展示名『WHO AM I』は自身で決めたと語る香取

──『WHO AM I』という展示名を受けてですが、過去のインタビューで、香取さんが「スーパーパーフェクトビジネスアイドル」と自称されているのを拝見して。「自分とは何者か」という問いに対して、これって矛盾なんじゃないかと思ってしまいました。

いいですね、そこまでストレートに言われたのは初めて(笑)。そうですね・・・「見えそうで見えない存在」、どこかでそうありたいと思っているかもしれないです。見えそうで見えないから、見たくなる。ファンの皆さんにとって、見えてなかったものが急に見えたその瞬間が、楽しいものになるんじゃないかな。

──昔の「アイドル」というものは偶像化されていたといいますか、見えない部分がしっかりとあった。でも最近はSNSの普及がすすみ、ファンとの距離感がだんだんと変化してきたように思うんです。そんななか職業(ビジネス)として「アイドル」を捉えるのは、時代の狭間にいらっしゃった香取さんならではなのかと。

見せなければいけないところがいっぱいあったり、今の時代は難しいですよね。でも僕は、突き通せるんだったら「見えない」方が良い。そこが武器になるんです。SNSだったりYouTubeもそうですが、本当はバッグやクローゼットの中身を見せた方が再生回数が良いのはわかっているんですけど、そこにはいかない。見せないもののなかからどう魅せていくか、ということを考えています。

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