【罠の戦争】植物博士蛯沢くん(杉野遥亮)の意外性にグラッ

2023.2.7 13:30

犬飼事務所の秘書見習い・蛯沢眞人(杉野遥亮)

(写真3枚)

政界を舞台に議員秘書・鷲津亨の壮絶な復讐劇が描かれる、草彅剛主演のドラマ『罠の戦争』(月曜夜10時〜/カンテレ)。その第4話が2月6日に放送された。

本作は、議員秘書の鷲津亨(草彅)が息子を歩道橋から突き落とした犯人を突き止めるべく、政界の権力者たちに罠を仕掛けてゆく復讐エンタテイメントなのだが、毎回物語の大筋とは無関係ながらもグッとくるのが、杉野遥亮が演じる秘書見習い・蛯沢眞人くんの植物博士っぷりだ。

もともと大学で植物学を研究していたが、鷲津が仕えてきた犬飼議員に裏切られて兄の運送会社が倒産。兄は過労死し、自身も住まいを失い、さらには大学を辞めざるえなかった過去から、犬飼の事務所の秘書見習いとして潜入し、鷲津の復讐を手伝うことになった蛯沢くん。

息子の復讐のため、権力者たちに罠を仕掛けていく議員秘書・鷲津亨(草彅剛)

杉野の天然無垢なキャラを生かした、なんともお茶目なキャラクターで、第3話でも鷲津と週刊誌記者・熊谷由貴(宮澤エマ)の密会を犬飼たちが突き止めた緊張感あふれるシーにおいても、突如「あ、こんなところにヤマボウシが! ヤマボウシの実って甘いんですよ」と叫ぶという奇行に。鷲津に危機を知らせるためとはいえ、なんとも彼らしい機転の効かせ方に心をわしづかみにされた視聴者は少なくないはずだ。

今回の第4話では、抵当に取られた兄の配送会社跡を先輩・蛍原梨恵(小野花梨)と訪ねたシーンで、生い茂った雑草を眺めながら、またしても「雑草と野草の違いって何かわかりますか? 人の活動でなんらかの変化が生じた土地に生えるのが雑草、山とか人の手が入っていない土地に生えるのが野草、だからここにあるのは全部雑草」と植物豆知識を披露。「俺たち秘書って、永田町の雑草みたいなもんですよね。踏みつけられて邪魔になったら引っこ抜かれる。蛍原さん聞いてます?」とうまいこと語るも、蛍原から「うん、聞いてた聞いてた」とスルーされていた。

政務秘書官・俊介(玉城裕規)に詰め寄る私設秘書・蛍原梨恵(小野花梨)

やっぱり、単なる天然草食男子キャラか〜と思いきや、蛍原が犬飼の息子で政務秘書官の俊介(玉城裕規)に車に連れ込まれそうになったシーンで突如現れ、俊介を倒すというまさかの武闘派っぷりを発揮。その意外性に、ますます蛯沢くん推しが加速すると同時に、こいつやっぱり只者ではない?という疑問がムクムクと・・・。

第4話の最後では案の定、蛯沢くんの兄の嘆願をスルーしたのが実は鷲津だったことが発覚。蛯沢くんは実は最初から鷲津に復讐するために彼に近づいたのではという疑問が提示される。

この「黒・蛯沢くん疑惑」は、やや中弛みの感もあった本作の新たなカンフル剤となること必至! 次なる蛯沢くんの植物ネタにも期待しつつ、一筋縄では済まなそうな復讐劇の行方を見届けたい。

文/井口啓子

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