みらい…駄菓子「プチプチうらない」の項目が、大人に響く件

2023.2.23 20:45

約40年間にわたり、親しまれている「チーリン製菓」の主力商品「プチプチうらない」

(写真7枚)

プチプチとチョコを出しながら占いを楽しむ駄菓子「プチプチうらない」は、小銭を握りしめた子ども向けのロングセラー商品だが、今改めて見てみると・・・子どもの頃には気軽に「プチッ」とできていたものが、「みらい」に「けっこん」「けんこう」と、こんなの考えすぎて食べられないではないか!

■ SNSでの反響も上々「『けっこん』開けたら✗だった・・・」

「プチプチうらない」は、菓子製造会社「チーリン製菓」(大阪府八尾市)が1985年に発売、2023年1月までに累計4億1000万枚売り上げるヒット商品。占い項目の上にあるチョコを押し出すと、占い結果(◎○△×)があらわれるというチョコ菓子だ。

SNSには、大人も懐かしくなって、プチプチする様子が多数投稿されているが、「テスト、ねがいごと、みらいが○と◎だった。どうせ全部いいように作られてるんだろって思って『けっこん』開けたら✗だった・・・」とプチッとする手を思わず止めてしまう人が続出しているようだ。壁一面に駄菓子が置かれたチーリン製菓の会議室で、長年にわたり企画開発に携わる山本宗利さんに、「プチプチうらない」について話を聞いた。

項目には「おしゃべり」「りょこう」「かいもの」とライトなものから…「にんき」「けっこん」「なやみごと」など、シリアスなものまで

■ 「ぜひともポジティブなお菓子と捉えてもらって」

──「けっこん」「みらい」「けんこう」「なやみごと」など、バツが出たらどうしよう・・・と、プチッとするのに躊躇してしまいました(笑)。

ぜひともポジティブなお菓子と捉えてもらって、三角が出たら、「こんなんメーカーに言われたないわ」くらいに思ってもらえれば(笑)。突き詰めると「占いの監修って誰なん?」という違う話になってくる。お客さまが笑顔になってくれることが1番の目標なので、占いで一喜一憂してもらって、今回はダメでもまた次回いい結果を探していただけるとうれしいですね。

手に取るだけで童心にかえることができる「駄菓子」

──大人でも通用するような項目も多いですね。項目も時代とともに変わってきたんですか?

占い項目は、発売から38年ほぼ変わっていません。「みらい」「れんあい」など当初から同じ内容だったんですけど、コロナ禍で暗い話ばかりなんで、メーカーとして何かできることはないかと考えて初めて見直しをかけまして。ちょっとレアなものを入れたりしています。

──レアなものですか? 気になります。

たくさんあるんですが、たとえば、定番の占い項目に「おしゃべり」があるんですけど、「おしゃぶり」になっていたり、「ジャンプ」という項目があったりとか。そんな感じで、基本路線は守りつつ、ちょっとネタを入れています。

──確かに「ジャンプ」の運勢を占う機会はそうそう無いし、見つけたら「あれ?」となりそうですね。

内容に関して、公式にはまったく発信していないんですが、SNSで「印刷の間違いじゃないんですか?」「こんなん初めて」と話題にしていただくこともあります。

──もうひとつ、なにか教えてもらえませんか?

占いの結果が全部二重丸、というシートもあります。

特別に見せてもらった「すべて二重丸バージョン」、フリマサイト「メルカリ」に出品されていたこともあったそう

──占いにならない、ような・・・?

全部二重丸のシートを選んだことが、もうラッキーなんです。ラッキーの無双状態と思っていただければいいかなと思います。

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