背後から大きな水の音→タコが猛烈におねだりしてた「賢い」

2023.2.9 13:15

「和歌山県立自然博物館」のタコ

(写真3枚)

「バックヤードで作業中、背後から大きな水の音が! どうやらマダコが餌をねだっていた(?)ようです」という動画付きのツイートが話題に。え? タコっておねだりするの!?

「猫ちゃんがご飯おねだりするのはあるけど、タコさんが!」「賢い!」と、リプライにもタコの意外な生態に驚く人が続出。ツイートした「和歌山県立自然博物館」(和歌山県海南市)の担当者に、そのときの状況や生態について聞きました。

■ 蓋を開けたりホースを抜いたり…頭の良いタコ

──背後から水の音が聞こえたら驚きますよね。当時の状況を詳しく教えてください。

水槽の前でバチャバチャと音がしたので振りかえると、水槽の周りが濡れていて。「ホースでも外れたかな?」と思ってよく周りを見ると、例のタコが水槽の上のほうに上がってきていて、バチャバチャと僕にアピールしているようでした。

──タコも犬や猫のようにおねだりするんですか?

本当におねだりしていたのかは分からないのですが、ツイートしたタコは人馴れしていて、普段から人が来ると寄ってくる子なんです。ほかの職員にもそういうこと(アピール)をしているみたいで、「餌ねだってるんちゃう?」と職員の間で言われています(笑)。

──人馴れするとかあるんですね。タコの知能の高さに驚きました!

そうなんです。だいたい1年で死んじゃうのに賢いんですよ。周りの色に合わせて擬態したり、水槽のホースを抜いたり、ビンの蓋なんかも開けられますよ。過去にもこの子に水をかけられたという被害者がいたようで、いろいろと油断ならないタコくんです。

この子は水槽が気に入っているみたいなので逃げないのですが、ほかの個体だと、蓋を開けたりして脱走することもあります。

──想像以上にいろいろなことができて、飼育がとても大変そうです。そんなわんぱくなタコは館内でいつでも観察できるのでしょうか?

はい。現在、2022年末に生まれた子タコも含めて2匹が展示されています。タコ以外にエビやカニなど、身近な生き物がいっぱい展示されているので、ぜひ観察しに来てください。

「和歌山県立自然博物館」では、約550種6000点の海の生き物や、約2000点の動植物、虫、貝、化石、鉱物などの標本が展示されている。営業時間は朝9時半〜夕方5時まで。入場料は大人480円、高校生以下及び65歳以上は無料。

取材・文/野村真帆

「和歌山県立自然博物館」

住所:和歌山県海南市船尾370-1
営業:9:30〜17:00(入館は閉館30分前まで)※月曜・年末年始休
料金:大人480円、高校生以下無料 (学生証提示)※65歳以上の高齢者無料化制度あり

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