菅井友香「甘え方は分からないな」、櫻坂46卒業で見えた新世界

2023.2.16 20:15

舞台『つかこうへい復活祭2023「新・幕末純情伝」』で主演をつとめる菅井友香

(写真4枚)

■ 「斬ったら血が出る時代劇とか見てました」

──菅井さんは「鬼の練習屋」と言われるほど、努力家として知られていますが、今回の作品を通して、ご自身にとって難関だった部分はありますか?

殺陣は初挑戦だったので難関ではあったのですが、今回は「気持ち」の方でしたね。日常ではなかなか無い気持ち、気持ちが揺れるギリギリを攻めるので・・・あまり言いすぎるとネタバレになってしまうんですが、自分にとって大事なものを自分の手で斬らなきゃいけない、というシーンの持って行き方は難しかったですね。

カンパニーのメンバーとは「昨日の自分たちを超えられるよう、力を合わせて本番へ向かっていった」と話す菅井友香

──役作りにおいて手助けとなったことはありましたか?

演出の岡村さんが「もっと知りたい人は龍馬伝を読むといい」と言ってくださって。分厚い辞書みたいなものですが、それを読みながら、沖田総司や坂本龍馬の気持ちを理解して。「ここが元だったんだ」という発見もありました。そして改めて、つか作品のわかりやすさ、深さみたいなところも分かって。ちょっと読みながらメモったものがあるので、見てもいいですか?

──どうぞどうぞ!

(携帯のメモを読み上げながら)役作りにおいては台本に無い部分を大事にしながら、つかさんが残したヒントとともに頑張りました。

──やはり自分の感情にないものを表現するのは難しいのでしょうか?

そうですね、人を斬るっていうことが・・・自分は人を斬ったことがないので。その重さをしっかりイメージできるように、映像や映画などで、斬ったら血が出る時代劇とか見てました。

──あのブシャーっと出るシーンですよね・・・。

はい、だんだん分からなくなってきていましたね(笑)。舞台だと血は出ないんですが、毎日新鮮にやるというのが難しくて。なので、休演日でも勉強のために映画『新選組』(1969年)の怖かったシーンをもう1回見たりしながら「人を斬るってこれだけ重いことなんだ」ということを定期的に身に染み込ませていました。

──やはり鬼の練習屋は健在。今回の作品で、菅井さんが伝えたいメッセージはどこにありますか?

そうですね、時代は変わっても本当に言いたいことってなかなか言いづらかったり、窮屈に感じてしまう世の中だと思うんです。そのなかでこの作品は愛を持って「言いたいことは言ってもいいんだよ!」って伝えてくれているような気がします。「私たちはどう生きるか」を教えてくれる作品だと思います。

『つかこうへい復活祭 2023「新・幕末純情伝」』

会場:AiiA 2.5 Theater Kobe (兵庫県神戸市中央区北野町1-3)
期間:1月17日(金)〜19日(日)
料金:8500円(当日券あり)

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