巨匠からラブコール殺到の24歳ピアニスト、情熱大陸が迫る

2023.2.25 20:15

『情熱大陸』に出演するピアニスト・藤田真央 (C)MBS

(写真2枚)

2022年夏、ヨーロッパ屈指の伝統と格式を誇るスイス『ルツェルン音楽祭』に、1人の日本人ピアニストが招かれた。当時23歳の若さでの抜擢は極めて異例だが、彼の瑞々しく多彩な音色と繊細かつ圧倒的な表現力は聴衆を魅了した。そんなピアニスト・藤田真央に2月26日の『情熱大陸』(MBS)が迫る。

2019年、チャイコフスキー国際コンクールで第2位に輝き、「この才能は事件だ」とワレリー・ゲルギエフやリッカルド・シャイーといった巨匠マエストロたちの寵愛を受けて名門オーケストラと次々共演。2021年にはクラシックの名門レーベル「ソニークラシカル」と日本人ピアニストとして初めて専属レコーディングのワールドワイド契約を結び、世界デビューアルバム『モーツァルト:ピアノ・ソナタ全集』が160カ国でリリースされた。

一気にスターダムにのし上がった藤田だが、無邪気な少年の面影を残しながらも、本人はいたって冷静。どんな場所で演奏したか、どれだけ聴衆を集めたか、メディアはどう評価したか、そんなことはどうでもいい。あくまでも「一音一音を大切に」、自分の理想の音楽が届けられたかどうかにこだわっているという。

『情熱大陸』に出演するピアニスト・藤田真央 (C)MBS

そんな姿勢を学んだのが、2022年春に亡くなった恩師・野島稔(享年76)氏だった。唯一無二の音色、ピアノに対する求道的な姿勢・・・余計なことは一切語らない師を少しでも知りたくて、愛煙家の一面さえも真似てみた。野島の存在は、藤田をつねに励まし続けている。

番組では、世界を魅了するピアニスト・藤田真央を追い、華やかな『ルツェルン音楽祭』の舞台裏から、国内でのモーツァルト演奏会、友人の結婚式参列やベルリンでの1人暮らしも見届けた。

新しいオファーが絶えない藤田。その1つが音楽の殿堂「カーネギーホール」からのリサイタルの依頼だった。入念に準備を進めるなか、浮かんできたのは、恩師・野島との最後の電話。「君のリサイタルが聞きたい」。

藤田はニューヨークへの旅立ちを前に、ある演奏会を計画する。そこには天真爛漫な普段の表情とはまた別の、音楽家としての覚悟や凄みが滲み出ていた──。この模様は2月26日・夜11時から放送される。

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