ポテチに合う「白い粉」が話題、正体は関西メーカーのすし酢!?

2023.3.30 20:45

話題の粉と「ポテチ」を和えてみた

(写真5枚)

ポテトチップスにもう少し酸っぱいパンチが欲しい、そんな希望を文字通りサッと叶えてくれる「粉」の存在がツイッターで話題になった。

「日本のポテチはビネガー味が少ない。堅あげポテトとかにすしのこを入れてシェイクするとクソおいしい」。こんなツイートをしたのは、ベトナム在住の「五月雨アポロジー(@absolute)」さん。その作り方は、「開封したポテチに、大さじ1杯ぐらいのすしのこをいれたら、手で袋を閉じながら気合いでシェイク!」なんだそう。

■ スーパーでお馴染みの「すしのこ」、知ってる?

「すしのこ」は粉末状のすし酢で、温かいごはんにサラサラとふりかけて混ぜるだけで、簡単にすし飯が作れる「タマノイ酢」(本社:大阪府堺市)のロングセラー商品。2022年には、英国発のバッグブランド「アニヤ・ハインドマーチ」が、キラキラバッグを発売し、60年前の発売当初から変わらないレトロなパッケージも注目された。

2023年で発売60周年を迎えるロングセラー商品「すしのこ」

「すしのこ」の原材料は、砂糖、食塩、醸造酢粉末(酸味料)というシンプルなもの。そんな「すしのこ」をポテトチップスに入れたら最高!という投稿に、「カナダ人より・・・本当にありがとうございます。すごいおいしい!このフレーバーをたべたかった」「毎日食べたくなる中毒性」「すしのこすげえな」「その手があったか!!」「ソルト&ビネガー難民の命が救われました」などと感謝の声があがっている。五月雨アポロジーさんに話を訊いた。

「ポテチと相性が抜群」と話題になった「すしのこ」(タマノイ酢)

──なぜ、「すしのこ」をポテチに入れてみようと思ったのですか?

コロナ禍、ロックダウンで外出が出来なくなったときに、妻がフライドポテトに「すしのこ」をかけて出してくれたのがきっかけ。おいしい!ポテトチップスにもいける!? と。

──ポテトにかけてもおいしそうですね! ベトナムで「すしのこ」はよく使われているのでしょうか?

現地の食材で自炊することが多く、いつでも酢飯にできる「すしのこ」は海外在住者に人気です。

──なるほど。ベトナムのポテトチップスは、どのようなものがあるのですか?

ベトナムはビネガー味のポテチは基本売ってなく、最近はトリュフ味とか和牛味が人気です。

──そんななかで「すしのこ」をかけるなら、「堅あげポテト」がイチオシだと?

間違いなき堅あげポテトですね。ハワイのマウイスタイルというビネガー味最高峰の味になります(僕調べ)。

■ 海外人気に豊富なアレンジレシピ…「すしのこ」はスゴかった

五月雨アポロジーさんのツイートに「すしのこの魅力を広めてくださりありがとうございます。なかの人も最近またすしのこポテチにはまっております!同志が増えてうれしいです」と「【公式】タマノイ酢株式会社(@Tamanoiofficial)」も引用リツイートした。

そんなタマノイ酢の担当者は、「海外在住の方にも日本の『すしのこ』を使っていただいて、非常にうれしく思います。また、これを機にツイッター上で『すしのこポテトやってみた』という投稿が増えており、驚きとすしのこの魅力を多くの方に知っていただくうれしさを感じています」と喜ぶ。ベトナムだけでなく、さまざまな国の日系スーパーやアジアンマーケットで、「すしのこ」は販売されているという。

また、同社では「すしのこ」を使ったさまざまなレシピをホームページに掲載しており、ごはんに「すしのこ」・たくあん・白胡麻を入れたおにぎり、野菜に「すしのこ」を入れて冷蔵庫で寝かすだけの簡単ピクルス、「すしのこ」とクコの実を入れたさつまいものポテトサラダなどがおすすめだそう。「すしのこ」利用のバリエーションは意外に多いようだ。

「タマノイ酢」の公式ホームページより(画像はスクリーンショット)

■ ポテチに相性抜群の「万能調味料」、見つけました!

筆者もさまざまな味と厚さの異なるポテトチップス6種を用意して、すしのこポテチを試してみた。シンプルな原材料ゆえか、塩味はもちろんハニー味、ガーリック味など、どのポテチにも合うことに驚く。さらに全て同じ「すしのこ」味になってしまうのでは? という予想は裏切られ、ポテチの元の味をうまく残したビネガー味になるという万能ぶりだ。大袋のポテチを食べている途中で「味に飽きてきた」なんてときの味変にもおすすめしたい。

硬さや味付け、それぞれの強みと「すしのこ」が絶妙にマッチするので、ぜひ試してみてほしい

取材・文/太田浩子

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