近未来が現実に…「JR大阪駅」が進化、8つの注目ポイント

2023.3.18 05:30

「うめきた地下口」コンコースのインタラクティブ空間(16日・JR大阪駅(うめきたエリア))

(写真17枚)

3月18日に開業する「大阪駅(うめきたエリア)」(運営:JR西日本)。特急「はるか」「くろしお」などが乗り入れ利便性が向上するほか、実証実験の場として、最新のデジタル技術を駆使したJR初のさまざまなシステムが導入される。16日に報道公開された8つの注目ポイントをご紹介。

(1)世界初のホームドア

地下ホーム(うめきたエリア)に設置されたフルスクリーンホームドア


筐体自身が左右に動くフルスクリーン式のホームドアが世界初登場。多様な列車のドア位置へ対応したり、3Dセンサーで駆け込み乗車を感知したりと安全性も高い。スクリーンには、運行情報や広告などが表示される。

(2)顔認証改札機

大阪駅(うめきたエリア)で実証実験される「顔認証改札機」(3月16日・大阪市内)


左右のカメラ&AI技術を用いた顔認証に加え、扉がなくすれ違いの入出場も可能なウォークスルー型改札機(対象ユーザーのみの実証実験)。チケットレス&ゲートレスで、スムーズな移動が実現。マスク着用もOKだ。

(3)可変案内サイン

乗り場などの案内をデジタル化し、遅延時など状況に応じた情報を表示。さらに、個々の客にあったサイン掲出で自分だけの道案内としても利用できる(アプリ利用)。

(4)インタラクティブ空間(コンコース)

「うめきた地下口」コンコースの壁面に巨大スクリーンが登場。プロジェクションマッピングが投影される

縦3.3m×横14mの巨大スクリーンに季節や時間帯、人の動きによって変化する映像を投影。そのほか、デジタルマルシェやPR動画など、多様な使い方が可能。タッチパネルで遊ぶこともでき、待ち合わせ場所としても重宝しそう。

(5)AI案内システム「AI案内ロボット」「みどりの券売機プラスAI」

対話形式の道案内システム「AI案内ロボット」は、空間投影技術を用いることで画面に触れずに操作ができる。「みどりの券売機+AI」は、目的地などを伝えると対話形式で購入したいきっぷを案内してくれる。

(6)次世代ロッカーpikuraku 

コイン不要、すべてスマートフォンで管理できるロッカー(各種ICカードの利用可能)。荷物の預け入れはもちろん、ネット購入した商品の受け取りも可能(常温&冷蔵)。

(7)DXトイレ

個室の使用状況が入口の画面で分かるほか、「WESTER」アプリでも確認できる。さらに清掃管理システムを連携させ、使用状況やトイレットペーパーの在庫などを管理することで清掃業務の効率を高める。

(8)視覚障がい者ナビシステム「shikAI」

点字ブロックに道案内用のQRコードが貼られている

点字ブロックにプリントされたQRコードをスマートフォンで読み取ると、目的地までを音声で誘導。主に改札やトイレ、エレベーターへのナビゲーションが可能となる。

■大阪らしい構内デザインにも注目

「西口」改札内の柱は大阪各地の橋をイメージしたデザインに

構内のデザインは水の都・大阪をイメージ。「うめきた地下口」コンコースの天井には蓮のモチーフ、既存の大阪駅とうめきた地下口を繋ぐ「西口」改札には波紋風の照明や大阪にある橋をイメージした柱などがあしらわれ、大阪ならではの装いとなっている。

これらを備える「大阪駅(うめきたエリア)」に新設される地下ホームには、特急「はるか」「くろしお」が停車し、大阪駅から関西空港・和歌山への所要時間が20〜30分短縮。さらに、「おおさか東線」が新大阪から延伸して乗り入れることで、同線の沿線から大阪駅へ乗り換えなしで行けるように。これにより、関西エリア全体のネットワークがより強化される。

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